

「いーとんの大冒険」 なばたとしたか作 ロクリン社
「こびとづかん」の作家、なばたとしたかさんの絵本です。
自分の欲ばかり追いかけていると近くの大切なものを失っちゃうよ、という内容で、まだ小さかった姪っ子に読んであげたくて。
と思ったんですが、大切なものを見失いがちなのは大人の自分ではないか。
と、結局自分に読み聞かせています。
西原聖子
著者名
記事タイトル
掲載開始日

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。
人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。
土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?
みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!
(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)


「せいめいのれきし」 バージニア・リー・バートン作・絵 石井桃子訳 福音館書店
これは、「地球じょうに、せいめいがうまれたときから、いままでのおはなし」です。
劇場を舞台に、銀河系がうまれたとき、古生代、中生代、新生代、現世、このごろひとびとの生活が描かれていきます。
バートンの最後のこの作品は、完成までに8年もかかったそうです。
最後の文章がとても素晴らしいのです。
『さあ、このあとは、あなたがたのおはなしです。その主人公はあなたがたです。
ぶたいのよういは、できました。時は、いま。場所は、あなたのいるところ。
いますぎていく一秒一秒が、はてしない時のくさりの、新しいわです。
いきものの演ずる劇は、たえることなくつづき
いつも新しく、いつもうつりかわって、わたしたちをおどろかせます。』
バートンがこの本に込めたメッセージが伝わってくるようです。
鳥山百合子


「いやいやえん」 中川李枝子作,大村百合子絵 福音館書店
子どもの頃から大切にしていた一冊「いやいやえん」。
作者は昔も今も子どもたちに愛され続けている絵本「ぐりとぐら」の作者、中川李枝子さんと山脇百合子さん。(「大村」は旧姓です)
お二人は姉妹です。
「いやいやえん」の子どもたちが、遠足に行ってそれぞれの山になっているみかんやりんごを食べたり、積み木の「らいおん丸」という船に乗って海へ出かけ、クジラに出会ったり…。その中のひとりになりきっていた自分自身のことを今でもはっきりと覚えています。
お二人の本は、いつもなんだか安心して読むことができます。
楽しかったり面白かったり、悲しかったり怖かったり、ドキドキしたりワクワクしたり…。
本を通してこれから大きくなっていく子どもたちに「この世界はよいところだよ」と伝えてくれている気がするのです。
鳥山百合子

設立以来、破綻と復活を繰り返していたパクチー銀行土佐町支店がこの度、初の種の返済を受けることができました!
以下、6月22日(金)の土佐町新聞朝刊です。
土佐町在住・矢野信子さん
パクチー銀行土佐町支店 ついに健全経営への一歩か
パクチーの世界的普及活動で知られるパクチー銀行(以下パ銀)の土佐町支店が昨年から立て続けに起こした破綻騒動は記憶に新しい。しかし今回、パ銀は融資した種の回収に初めて成功したことを発表した。 (土佐町支社)
パ銀関係者の話では、パ銀土佐町支店は高知県土佐町でのパクチー普及を目的とし2017年9月に開設。支店は土佐町役場玄関を住居にしているペッパーくん横に設置され、誰もがパクチーの種を持ち帰り栽培できる仕組みになっていた。
パ銀は種を希望者に融資し、栽培した人が収穫の一部を種で返済することで成立する。しかし種を持って行く人はいても種を返済する人が現れず、二度の破綻騒動の直接的な原因となっていた。
一時は存続自体が危ぶまれた土佐町支店だが、この度当紙が入手した情報によると、ついに収穫された種が一部返済された模様だ。
記念すべき初の返済者は、土佐町役場勤務の矢野信子さん。矢野さんは自身のプランターで栽培したパクチーの一部を種にすることに成功し、6月14日パ銀に初の返済がもたらされた。
矢野さんは「栽培自体は難しいことはなかった。パクチー銀行がまた破綻しそうなので見ていられないので栽培した」とコメント。ちなみに返済した種は「発芽するかどうか植えてみないとわからない」という。
初の返済を受け、土佐町支店長の石川氏は「これは土佐町パクチー王国化の始まりの一歩に過ぎない」と記者に低い声で語った。同日、支店長の机に「デーモン閣下」という題名の書籍があったのを記者は目撃している。インタビュー中に複数回「我輩は‥」と言いかけて恥ずかしそうな表情をしたので、影響を受けている割には馴染んでいない、またはモノマネの質が低過ぎて恥ずかしい、そのどちらかもしくは両方の可能性があると専門家は見ている。
現在土佐町支店は青木幹勇記念館に移動しているが、開催中の「石川拓也とさちょう写真展」の終了(6月30日)と共に土佐町役場玄関に戻る予定。
パ銀土佐町支店は、引き続きみなさまからの返済をお待ちしています!
返済された種は、支店が新たな希望者へ融資いたします。支店長が私服を肥やすようなことは決してありませんので安心してご利用ください!
以下、過去の記事です。
まずパクチー銀行開設
そして一度目の破綻
破綻を乗り越え再開
そして二度目の破綻!
前回の復活!


「太陽と月」 青木恵都訳 タムラ堂
南インドのターラー・ブックスが2016年に出版した「Sun and Moon」の日本語版。
この本の紙は布でできている。木綿の端切れと水を一緒に細かく砕いて撹拌、それを漉いて紙にしている。
そして職人さんが「シルクスクリーン」で一枚一枚手で刷り、製本も全て手作業。
ターラー・ブックスの人たちのやってきたこと、この一冊の本から伝わってくることは、なんだか言葉にできなくて、ちょっと溢れそうになっている。
本の裏表紙にはエディションナンバーが書かれている。
私の本は「1964 of 2000」。世界で一冊の手作りの本。
先日長女が「この本、とてもきれい。なんだかずっと見ちゃうね。」と言った。
「なんだか、いい匂いがするね。」
「それはインドの匂いなんやって。」
インドに何度も行っている人からそう聞いたことがあったから伝えると、へえーという顔をして何度もページをめくっては戻り、めくっては戻りしていた。
インド。行ってみたい。行きたい。
『太陽は 生命をもたらし 月は 時をきざむ。』
鳥山百合子