とさちょうものがたり

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

田岡三代

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

「無名仮名人名簿」 向田邦子 文藝春秋社

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
土佐町ストーリーズ

芥川岡林家

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

芥川、黒丸の岡林家は、藩主山内家の一族で、山内家の裏紋の白一黒一が家紋だという。

山内家は武家でおれんようになるので早く山奥に行った方がいい、ゆうて、吾川郡吾北村(現在のいの町)の清水に来て、
それから芥川に居を構えた。

芥川には”芥川の三軒家”ゆうて、筒井姓二つと岡林姓一つがあったが、岡林しげおさんの家が本家じゃった。

今は面影の無うなったその家には,

女人禁制の”武士の間”、万一の切腹の時の”入らずの間”などがあった。

本家の主人の健在なうちは先祖祭りもしていたが、岡林家の名刀一振は神社に納めているという。

土佐町史p883

 

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
私の一冊

鳥山百合子

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

「夜の木」 バッジュ・シャーム (著), ドゥルガー・バーイー (著), ラーム・シン・ウルヴェーティ (著), 青木恵都 (翻訳) タムラ堂

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
私の一冊

佐藤恵

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

「棚田 ふるさとの千枚田」 ふるきゃらネットワーク編

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
土佐町ストーリーズ

12モンキーズ (土居)

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

十二所権現

 

入蔵にある小祠で、今はその所在を知る者も数少ない。

その昔、十二匹の猿が出没し、人畜喰い尽くしてあと一家を残すのみとなった時、
通りかかった猟師が連れていた十二の猟犬でこれを喰い殺した。

その猿の死体を川に流した。

それは吉野川を流れ、その漂着したところ十二所権現として祀ったというのである。

それよりこの村では猿を見ると忌むのであるが、この十二所権現もその一つである。

現在は十二所神社とよばれており、
古老の中には土居地区の産土神は宮古野の白髪神社であるが、本来の産土神はこの十二所神社であると伝える者もある。

地区の人たちだけでなく、怪我のせぬように守護し給う神様ということで
大工や杣など林業に従事する人々の信仰にも篤いものがあった。

もち米の粉で作った団子十二個と灯明十二本を供え祀るしきたりがある。

 

土佐町史p906(一部略)

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
私の一冊

田岡三代

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

「カリキュラム 1949年2月号」 コア・カリキュラム連盟編集 誠文堂新光社

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
私の一冊

尾崎美穂

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

「夜空の下で」 益田ミリ 集英社

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
土佐町ストーリーズ

白髪神社

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

 

白髪神社は土佐町宮古野地区にあり、周りが田んぼの中、その場所だけ木に囲まれるようにして静かに建っています。
その白髪神社のお話です。

 

白髪神社信仰は、高知県下でも吉野川上流にのみみられるものである。

土佐町宮古野、大川村大藪、本川村(現在いの町)桑瀬、いの町長沢、いの町越裏門、いの町寺川、本山町沢柿内で
「産土神」として鎮座している。

越裏門、寺川あたりでは「本川女に森男」という俚諺がある。

これは本川郷1)かつて本川村から東隣の大川村を含む一帯を本川郷と呼んだの美女、森郷2)現在の土佐町の美男子という意である。

本川郷にまだ白髪神社を勧請3)神仏の分霊を他の場所に移しまつることしていないころの話である。

土佐町宮古野白髪神社の祭りには、老若男女の氏子たちが本川郷からもはるばる何時間も歩いて出掛けていた。

ところが本川女は祭りの準備やら、籠り人の食事の煮炊きなどばかりさせられ、
森の男たちは上座に威儀を正していい格好で座ってばかりいる。

そこで本川女も「時にはわしらも上座に座らせよ」と言うと、
森男は「そんな伊賀ばき(昔の田舎びた服装)の者を座らせるわけにはいかぬ」という。

さすがの本川美女もこれには腹を立て、
竃(かまど)の石を取って「氏神様もついてごさっしゃれ」と言って越裏門、寺川に帰ってしまった。

その竃の石を祀り始めたのがこのあたりの白髪神社であるという。

ところが持ってきた石に、森の白髪神社の御神霊が本当に憑いてきていて、
森の方では神様がお留守になったと大騒ぎになった。

そこで森男から本川女に詫び状が入って、本川から神霊がお帰りになったという。

森から石を奪ってきた日が戌亥(いぬい)(=乾(いぬい))であったから、越裏門は十一月戌、寺川は亥の日を祭日としたとか、
白髪様の祭りを乾祭りというのだと言い伝えて、戌亥信仰4)戌亥は北西の方位を指す。怨霊や魑魅魍魎などの災いが出入りする方角であるとして忌むべき方角としている。この方位を鎮めると、家運が永久に栄え、子孫が繁昌するとされ、神棚や神社を設けて信仰されていたが見られる。

 

土佐町史839p

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

References   [ + ]

1. かつて本川村から東隣の大川村を含む一帯を本川郷と呼んだ
2. 現在の土佐町
3. 神仏の分霊を他の場所に移しまつること
4. 戌亥は北西の方位を指す。怨霊や魑魅魍魎などの災いが出入りする方角であるとして忌むべき方角としている。この方位を鎮めると、家運が永久に栄え、子孫が繁昌するとされ、神棚や神社を設けて信仰されていた
私の一冊

藤田純子

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

 

「風が吹くとき」 レイモンド ブリッグズ (著), さくま ゆみこ (訳) あすなろ書房

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
私の一冊

田岡三代

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

「それでもこの世は悪くなかった」 佐藤愛子 文藝春秋社

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone