「香川にモスクができるまで~在日ムスリム奮闘記~」 岡内大三 晶文社
お隣の香川県にある素敵な本屋「ルヌガンガ」さんは、SNSで幅広いジャンルの本の紹介をされています。この本もルヌガンガさんに教えてもらった一冊です。
タイトルを見たときにまず思ったのが「香川にモスク?なぜ?」でした。両親ともに香川県出身で子どものころから親しんでいる土地なのですが、香川とモスクが結びつきませんでした。けれどもこの本によると、2019年時点で約800人からなるインドネシア系ムスリムのコミュニティーが存在しているのだそうです。
ムスリムのごく一部の人間による蛮行から、ムスリムと聞けば「非文明的、女性蔑視、怖い人たち」といったイメージを持ちがちです。でも本当にムスリムの人たちがそうであれば、香川にモスクが建つだろうか?それとも力ずくでモスクを建てたのか?
その顛末は本に譲るとして、本書に登場するたくさんの「ふわふわと柔らかいコミュニティー形成にたけた隣人」たちのことを、知ってもらえればと思います。