「天路の旅人」 沢木耕太郎 新潮社
この本の作者さんがNHKのクローズアップ現代に出演されていたのを偶然目にし、即ネット注文した。
この分厚い本を、さて完読できるのだろうか…と悩ましく思いながらページを開く。いやいや、とんでもない!ページを繰る手が止まりません。
第二次世界大戦末期、敵国である中国の奥深くまで、蒙古人になりすまして潜入した「西川一三」の8年に及ぶ旅の軌跡です。
スパイ物の映画のような華やかさは一切ない、一歩一歩文字通り自分の足でヒマラヤ超え数回、冷たい大河に浸かりながら渡り、ひたすら前に進む。チベット語・蒙古語・ウルドゥー語・ヒンドゥー語・中国語・英語を自由に操る、勤勉家でもある。
西川一三さんの記した「秘境西域8年の潜行」という書物があるらしいのだが、膨大なページ数らしい。興味はあるが、読破は困難だと思う。
西川一三さんという人物を知る事ができて、この本にとても感謝している。