とさちょうものがたり

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

山下志保

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「サンタクロースとれいちゃん」 林明子 福音館書店

何年か前、息子の担任の先生が志保先生だった時、保育園のクリスマス会でサンタさんがくれたプレゼントがこの一冊でした。(プレゼントは担任の先生がそれぞれ選んでいます^^)

作者である林明子さんは、本当に温かい絵を描く方で会ってお話ししてみたいなあと思うくらいです。
「私の一冊」でも、たくさんの方が林さんの本を紹介してくれています。
24日、日曜日はクリスマスイブ。世界中のこどもたちがサンタさんからのプレゼントを楽しみに待っていることでしょう。

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私の一冊

山下志保

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「ズボンのクリスマス」 林明子 福音館書店

 

おじいちゃんの家のクリスマスパーティーに出かけるからズボンをはきなさいと言われているのに、知らん顔して遊んでいるもっくん。待ちきれなくなったズボンは、外へ飛び出します。
ズボンともっくんはどうなるかな?

志保先生のお子さんはこの本が大好きだったそうです。
私の子どもたちも同じ。くすくす笑いながら一緒にページをめくったことをきっと、多くの人が大切に心の中で覚えているのだろうなと思います。

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私の一冊

山下志保

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「ふたつのいちご」 エリック=カール (著),‎ もり ひさし (翻訳) 偕成社

クリスマスケーキに飾るいちごを探しに森へ出かけたかすみちゃん。でもなかなか見つかりません。森で出会ったうさぎが木の穴からいちごを取り出すのを見てかすみちゃんは、これで包むようにと自分のハンカチを貸してあげました。

かすみちゃんは、いちごを見つけることができたかな?

志保先生はお子さんに何度も読んであげたのだそうです。
保育園の本棚にも並んでいます。
クリスマスにぴったりの絵本です。

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私の一冊

西村満美

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「ふたりはきょうも」 アーノルド・ローベル (著),‎ 三木 卓 (翻訳) 文化出版局

土佐町みつば保育園の西村満美先生が教えてくれた
「ふたりはきょうも」。
満美先生はこの「がまくんとかえるくん」シリーズを何冊も持ってきてくれました。
作者アーノルド・ローベルは暮らしの中にある楽しみに気づかせてくれるお話をたくさん残しています。

この本を教えてくれた時、
満美先生が大切にしていることが伝わってくるようで、
なんだかうれしかったです。

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私の一冊

川村光代

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「さっちゃんのまほうのて」 たばた せいいち (著) 偕成社

 

土佐町みつば保育園の園長先生である川村光代さんが教えてくれたのは
「さっちゃんのまほうのて」。
今までたくさんの子どもたちにこの本を読んできたけれど、そのたびに涙ぐんでしまうのだそうです。

生まれつき右手に指がないさっちゃんが、幼稚園でままごとのお母さん役を争って「さっちゃんはお母さんになれないよ、手のないお母さんなんて変だもん!」と友達に言われるシーンがあります。
「この本の中の幼稚園の先生は、この時どんな風に子どもたちに話したのかなと考えてしまう」と園長先生は話していました。
実はこの本をちゃんと読んだことがありませんでしたが、この本のことを話す園長先生の姿を見ていたら読んでみたいと思いました

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私の一冊

川村光代

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「はじめてのおつかい」 筒井 頼子 (著),‎ 林 明子 (イラスト) 福音館書店

土佐町みつば保育園の園長先生、川村光代さんが教えてくれたのは「はじめてのおつかい」。

先生に「好きな本を持って来てほしい」とお願いしたらたくさんの本を用意して抱えて来てくれました。
その中から1番最初に選んだのがこの本。

赤ちゃんのお世話で忙しいお母さんにおつかいを頼まれて、みいちゃんが100円玉を2つ握りしめ、牛乳を買いに行くお話。
園長先生は、何度も何度もこの本を子どもたちと読んで来たのだそうです。

ここ数日、みつば保育園の先生方が教えてくれた本を『私の一冊』で紹介しています。
撮影時感じたのですが、先生は本を通して子どもたちとの思い出を本当に嬉しそうに語ってくれるのです。
土佐町の子どもたちの隣には「ものがたり」を一緒に感じて楽しんでくれる先生がいる。
それはとても幸せなことやなあと思います。

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私の一冊

西村満美

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「ふたりはともだち」 アーノルド・ローベル (著),‎ 三木 卓 (翻訳) 文化出版局

土佐町みつば保育園の西村満美先生が嬉しそうに教えてくれたのは「ふたりはともだち」。
好きなページはどこか尋ねると満美先生は迷わずこの本の中のお話「おてがみ」のページを開きました。
満美先生自身も子どもの頃、何度も読んだ本なのだそうです。
小学校の教科書にも出てくるので、知っている方も多いのではないでしょうか?

この本には「ふたり」である、がまくんとかえるくんのちいさなお話がいくつか入っています。
「がまくんのおとぼけと、かえるくんのツッコミ、そのかけあいがたまらない」と先生は話していました。

保育園の子どもたちのお昼寝前にも読んでいるとのこと。作者アーノルド・ローベルのお話の中にあるユーモアや、自分たちのすぐそばにあるちいさな幸せへの気づきが子どもたちにきっと届くのやろうなあと思うと、先生の気持ちと共にとてもうれしかったです。

私も、もう一度読み返してみたくなりました。

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私の一冊

山下志保

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「でた!かっぱおやじ」 安曇 幸子  (著),‎ 吉田 裕子  (著),‎ 伊野 緑  (著) サンパティックカフェ

志保先生が教えてくれたのは「でた!かっぱおやじ」。
以前担任をしていたそらぐみ(年長さん)の子が、毎日毎日この本をずっと借りていくので、そんなに面白いのかな?と読んでみたら志保先生もはまってしまった、という本。

夏にそらまつりという保護者も参加するお祭りがあり、その時に「でた!かっぱおやじ」の世界を作り上げ、子どもたちは大喜びやったそうです。

「一人の子の好きだった本が、みんなのお気に入りになった」
と志保先生はその時の思い出を教えてくれました。
きっとその時のそらぐみの子どもたちも、この本をみたら保育園時代のことを思い出したりするのでしょうね。

写真にある「ほいくえん7ふしぎ」は、「子どもたちがそらで言えるくらい好きやった」とのこと。
先生はその時のことをいつまでも大事に覚えているんやなあとなんだか胸がいっぱいになりました。

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私の一冊

石川拓也

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「歴史と小説」 司馬遼太郎 集英社

司馬遼太郎のエッセイ集。
数々の優れた歴史小説を書きながら、そこからこぼれた話や考えが短編で収録されています。話が飛びますが、司馬遼太郎が亡くなった当時、宮崎駿が追悼文を書いています。

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「司馬さんは職人が好きでした。

司馬さんが日本という国が好きな理由として、物を作っている人間に対する尊敬を失わない国だという話をされました。

これで事足りるとしながらも、頭を使い、体を使って一生懸命、自分で先頭切ってやっていく人間たちというのを、実は日本の一番いい部分だというふうに思っていた。

司馬さんってそういう人だった。潔いんですね、司馬さんの書き続けた人物たちというのは。

その潔さが好きです。」(宮崎駿「司馬遼太郎さんのこと」一部略)

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潔い職人さん、頭を使い、体を使って一生懸命、自分で先頭切ってやっていく人間たち。

土佐町にもたくさんいますよね。

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私の一冊

仙田聡美

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「子うさぎましろのお話」 佐々木 たづ (著),‎ 三好 碩也 (絵)  ポプラ社

土佐町の仙田聡美さんが教えてくれた一冊、「子うさぎましろのお話」。
子どもたちが何度も何度もこのお話を読んだのだろうな、ということが伝わってくるような本の佇まいをしていました。

『子うさぎのましろは、サンタさんにもらったお菓子をぺろりと食べてしまって、もう一度贈り物をもらおうかな、と考えました。でも、サンタさんからのおくりものは、どの子どもも一かいきりだということを、うさぎの子はしっていましたから、「このかんがえは、だめだな。」とおもいました。』

「このかんがえは、だめだな」と思うところがいいな、と思います。

クリスマスはもうすぐ。
また子どもたちと一緒にこの本を開きたくなりました。

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