2021年11月

笹のいえ

ふたりの散歩道

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10月中旬秋晴れのある日、母屋では先生と生徒数名が集まりヨガ教室があった。

お母さんとやってきた三歳のN君、家族ぐるみでお付き合いしていることもあって、笹ではもう顔馴染み。最近はひとつ年上のうちの次女と歳が近いこともあってよく遊んでる。

ヨガがはじまってもそれぞれのお母さんにべったりだった彼らだが、そのうち飽きたらなくなったようで、外に内にと遊んでいた。作業をしていた僕はふと思い立ち、起きたばかりの末娘を乳母車に乗せ、N君と次女を散歩に誘った。

うららかな秋の光が差し込む日、集落までのいつもの道は、自然の音に溢れ、心を落ち着かせてくれる。ふたりは僕に付かず離れず、あちらこちらへ走り回ってはいろんなことを発見してる。

おしゃべりな三女は、落ちている枝の使い道、咲いている花の形と色の理由、それらを身に纏っている自分の役どころを次々に説明してくる。もちろんその場で思いついたストーリだから、しばらく経つと別のお話になっていたりするのだけれど、僕も一緒に彼女の世界に入り込んで想像を膨らませる。N君は口数は多くないが、三女の後をついて回って、楽しそうにしてる。たまに取り合いの喧嘩もするが、しばらくするとそれぞれのやりたいことに集中して次の宝物を見つける。真っ赤に紅葉した葉っぱ、見た目美味しそうな木の実、見たこともない蝶々。

折り返し地点となる集落で、飼われている赤牛に挨拶したり、神社でお参りした。どんぐりを拾っては僕のスボンポケットいっぱいに詰め込んだり、アスファルトでペタンコになってる蛇の亡骸を大切に持ち歩いたりしていると、午後の日がだいぶ傾いて来た。乳母車の0歳児は西日の暖かさでまた寝てしまっていた。そろそろ家に戻ろう。

帰り道、そろそろ「疲れた、歩けない」とぐずりだすかと思っていたが、意外にもそのまま笹まで歩き通してしまった。家に到着するとちょうど教室が終わっていて、友人たちが帰るところだった。ふたりはお母さんたちの姿を認めると、今日の宝物を抱えて一目散に駆け寄っていった。

 

写真:ふたりから少し離れていた僕は、目の前の景色を興味深く見つめた。道の両脇から鬱蒼と茂る木々がトンネルのようになり、前を進むふたつの小さな魂を見守り、その先にある光の世界にいざなっているようだった。

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山の手しごと

椎茸取り

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「椎茸取り放題、カゴを持って取りにきいや!」

山の師匠である、土佐町栗木地区の近藤雅伸さんが連絡をくれました。

11月、たくさん雨が降った次の日に次々と椎茸が生えだしたそう。

早速、近藤さんの山へ向かいました。

 

ひんやりと湿気を帯びた小道をあがり、すぐに見えてくるのはずらりと並んだ椎茸の原木群。原木は、近藤さんの山のナラの木です。原木が並ぶ横には水路があり、山からの水が絶え間なく流れています。

「椎茸は3年仕事」といいます。近藤さんは、一体どのように椎茸を作っているのでしょう?今日に至るまでの作業を聞きました。

・一昨年(2019年)の秋、ナラの木を切り倒す。そのまま山に置いておき、使う大きさに玉切りする

・次の年(2020年)の春、ドリルで原木に穴を開け、椎茸の菌が入ったコマをうえる。夏の間、日陰で寝かす。

・その年( 2020年)の秋、現在の場所に原木を立てる

・それから一年後(2021年)、収穫を迎える

 

まさに3年仕事!長い月日と手間をかけて、椎茸ができるのです。

ナラの木は長持ちするので、3〜4年間ほど、秋から春先まで椎茸が収穫できるとのこと。

 

近藤さんは、椎茸の根本をハサミで一つずつ切ってくれました

土佐町に来る前は、椎茸は「スーパーで袋に入ったものを買う」ものだと思っていました。でも土佐町に来てから「椎茸は育てるもの」なのだと知りました。周りに育てている人がいて、その方法を見せてもらうことで、当たり前に思っていたことは決して当たり前ではなかったことを知りました。それは、ものの見方や価値観をひっくり返されることでもありました。

 

原木が太いほど、肉厚なしいたけができるのだそう。内側のひらひらした部分があるものが新鮮な証拠です。

 

こんなにたくさん取れました!

干し椎茸にする場合は、茶色の傘の部分を上にして干すと良いそうです。椎茸の水分が下に行くので早く乾くとのこと。なるほど!

 

夜に早速、椎茸の肉詰めを作りました。塩胡椒して生姜を加えたひき肉を詰め、こんがりと焼きます。にんにくを漬けた醤油でいただきました!椎茸がジューシーで、一口ごとにぽたぽたと汁が溢れるほど。あ〜、箸が止まらない!

 

いただいた椎茸とえのきで「おかずきのこ」も作りました。昆布、お酒、みりん、醤油で椎茸とエノキを煮て、しょうがのすりおろしも加えました。ごはんのお供です。

 

薄く切って袋に入れ、冷凍しておくと、味噌汁の具や炒め物に使えて便利です。

 

近藤さんは「椎茸が一年中取れたらいいんやけど」と言っていました。でもきっと、ある期間にぎゅっと凝縮してとれるものだからこそ、人間は頭を捻り、一年中保存できる方法や味わい方を考えるのでしょうね。

近藤さん、ありがとうございました!また山の知恵を教えてください!

 

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土佐町ストーリーズ

95年間のキヨ婆さんの思い出 3

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土佐町栗木地区に近藤潔さん(95歳)という方がいます。潔さんは書くことがとても好きな方で、今まで、高知新聞の「あけぼの」というコーナーに何度も投稿されてきました。とさちょうものがたりでは、「95年間のキヨ婆さんの思い出」と題し、土佐町で過ごした思い出を綴ってくれます。

 

お辨当箱

 

生れて初めて、他人の家仕事と云うか、子守りに行ったのが小学一年生の時。毎週土曜日の午後、家から少し下の大きな農家の女の子、ミサちゃんが「明日負いに来てと」それだけ云って来るのでした。母は「ハイハイ行くけんネ」。それだけで明日は子守りと決まるのです。

宿題は土曜に済ませ、月曜日の時間割りもしておくのでした。私なりに覚悟したのでした。

お昼のお辨(おわきま)付きの子守に朝早くから夕方迄、大人の食事の時だけ下してお乳を呑ませて、おむつを替えるだけで一番辛かったのは、昔、その当時には現在の様なおむつカバー等、ある筈も無く、おむつも大人の古着等の布だけで、長時間負って居ると、背中が暖かく成ったと思ったら、赤ちゃんのオシッコが背中に沁みて、お腰から足の方へ流れてくるのです。それが一番辛かった思い出として残って居ます。

でもお昼のお辨が楽しみでした。真白いご飯に、おかずは自家製のお味噌にお漬物、梅干し1個、おじゃこ3匹位。家は田が無くて、年中麦飯でした。お米の真白いご飯が食べたくて辛抱したのでした。

お辨当箱は「モッソー」と云って、地元で作った丸い形のご飯とおかず入れがのった物でした。ご飯の温もりがお昼にも残っていて、独特の臭が鼻の奥に残っています。そして、食べ終って最後のお茶を一口飲んだ時、お辨当箱のそこに自分の顔が映るのです。アー可愛い、ニッコリすると、もう一人の自分がニッコリ、お茶を戻してはニッコリ。三回位繰り返して、たったそれだけの事に、午後への意欲が湧いて来たのです。

この事は、母にも誰にも話した事はありません。それから85年過ぎた今の顔は皺だらけです。

続く

 

 

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私の一冊

西野内小代

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「おひとりさまのケチじょうず」 小笠原洋子 ビジネス社

時間に追われない、時間を追う生き方を実践。物を持たないゼイタクを着々と実行する72歳の作者の言葉には奥深さがあります。

ただのケチ自慢ではなく、目的意識を明確に掲げ、日々をきめ細やかに・しなやかに・たおやかに暮らす極意がサラッと述べられています。

精神的後押しがないと物を捨てられない貧乏性の私。Uターンを機に心を痛めながらもかなりの量の品々とサヨナラして4年、生活スタイルが一変したこともあり、気が付けばまたまた雑然とした暮らしぶり…。

改めて周囲を見直す勇気を与えてくれた一冊です。

 

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とさちょう植物手帖

キチジョウソウ(吉祥草)

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数年前、川っ縁の竹林の側でキチジョウソウを見つけました。8~9月ごろに咲くヤブランに似た雰囲気の可愛い花です。今年もまた咲きました。

30㎝ほどの長さの葉っぱの間から10㎝ほどの短い茎を立てて花をつけます。花は葉の下に隠れて目立ちにくく、知らない人にとってはなかなか見つけづらい花なのかもしれませんが、ちょっと惹かれるような明るい葉色をしています。

名前の由来は、吉事があると花が咲くという伝説からきているそうです。花が咲くと幸せが訪れると言われている縁起のいい植物で、稀にしか花が咲かないと思われがちですが、実際には毎年咲いています。

 

繁殖力が高く、半日陰でも日陰でも育ち、あまり手間がかからない植物です。庭の木々の合間などに植えると、感じのいい根元のカバーになります。

 

※穂状…長く伸びた花の軸へ、多数の小花が、直接つく状態

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とさちょうものづくり

木の香り袋

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土佐町のノベルティ どなたでも持っていってください

 

これは先日お伝えした「土佐町の看板を考える」からのスピンオフ記事になります。

土佐町の看板を考える

 

上の記事のように、木材(今回はヒノキ)を使用して看板を製作したわけですが、そのときに大量に産み出されたものが今回の主役のカンナ屑。

これがまた森林の良い匂いのするものなのですが、大工の森岡拓実さんに聞いたところ、「だいたい燃やしてしまう」とのこと。

ではこのカンナ屑を頂いてきて、集めて何か作れないだろうか?というところからこのお話は始まります。

 

森林の香りは土佐町の香りです

ご存知の方も多いと思いますが、ヒノキやスギの香りにはたくさんの効能があるのだそうです。

①リラックス ②消臭 ③防虫 ④抗菌

ざっと調べただけでもこれだけ出てきます。ある意味、万能とも言えますね。

なので身近に置いておけるようなものにしたい!

というわけでまず、写真のような袋に詰めてみました。こうすればほら、車にも置けるし、タンスの中にも入れられますよね。

カバンの中に入れておくもよし、入れたところでふわっと立ち昇る森林の香り。日常を少しだけ愉快なものにしてくれること間違いなし。

 

上のようなことを説明した覚書も同封しています(土佐和紙です)

 

上の説明紙は3色作っています。お好きな色を選んでくださいね。

 

どんぐりのお仕事に

この「木の香り袋」を製作するお仕事を、町の障がい者就労支援施設である「れいほくの里 どんぐり」の皆さんにやっていただくことになりました。

普段のパン作りや農作業などの合間の短い時間を、この作業にあててもらえるということです。

もちろん作業代として代金がどんぐりにお支払いされます。

第1回作業中のどんぐりの皆さん 賑やかで楽しい作業となりました

土佐町のノベルティ

この「木の香り袋」は無料のノベルティグッズです。

どなたでもご自由に持っていってください。現在は作り始めたばかりで、数量が多くないので、とさちょうものがたり編集部が預かっています。

もう少し数が貯まってきたら、役場玄関などで配布したいと考えています。

 

 使い方の例

① ご自身で(車やタンスや生活の中で)

② 知人友人が訪ねてきた際の軽いお土産として

③ 通販をしている町の事業者さん *梱包材の一部として入れていただくなんていかがでしょう?

 

上は例えば‥と出したものですが、もちろん使い方は自由です。お風呂に入れたら即席のヒノキ風呂になるかもしれないし、カバンの中に入れておいたら持ち物がほのかに良い匂いになる、かもしれません。

 

現在は編集部でお渡しします

先ほども書きましたが、今はまだ作り始めですので、そこまで多いストックはありません。貯まってきて数に余裕ができた頃には役場玄関などで配布します。

現在は役場裏のとさちょうものがたり編集部でお渡しいたしますので、ご希望の方はお手数ですが、編集部までご足労いただくか、(いない場合もあるので)事前にご連絡いただければ確実にお渡しできると思います。

 

 

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コロナに負けるな

土佐町の相川米、お届けします!!

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11/27 追記

11月27日、澤田農園さんの相川米は完売しました。とさちょうものがたりのネットショップで12月も販売予定とお伝えしていましたが、予定よりも早く完売したため、12月の販売はありません。楽しみにしてくださっていた方、申し訳ありません。

現在いただいている注文分は、予定通りお送りいたします。

土佐町の相川米、お届けします!

とさちょうものがたりのネットショップで土佐町産の相川米を限定販売します。

発送は2021年11月16日と30日の2回。今回は、11月16日発送分販売のお知らせです。

5キロ、10キロ、各5個限定での販売ですので、お早めにどうぞ!

澤田農園さん

今回販売するお米の生産者さんは、標高550メートル、棚田広がる土佐町の相川地区でお米や花を育てる花き農家・澤田農園さん。澤田順一さん、みどりさん、息子の光さん一家です。

代々この地で農家さんだった順一さんがお父さんのあとを継ぎ、お米や野菜、花を育ててきました。

米どころとして有名な土佐町相川地区。粘土質の土、山の清らかな水、朝晩の寒暖の差が美味しさの秘密だといわれています。恵まれた土地の性質を生かし、この地でお米を作り続けてきた方たちの存在があってこそ、この場所は守られてきました。秋、黄金色の棚田の中を風が通り抜けていく風景は本当に美しく、この風景をつくりあげている方たちに心からの敬意を抱きます。

 

 

みどりさんが作ってくれたおにぎり

新米の美味しさはまた格別です。炊いているそばから甘い香りが満ち、もうおかずはいらない!という気持ちになります。

品種はヒノヒカリ、土佐町でよく作られている品種です。苗の状態の時に、いもち病や虫を防ぐ薬を1回、田へ植えてから除草剤を1回、使用しています。

 

産地直送します!

11月の発送は、

・11月16日 (←こちらが今、販売中です)
・11月30日 ( 11月19日より販売開始)

の合計2回です。(12月にも販売する予定です。)

左:5キロ  右:10キロ  「相川米」スタンプは、順一さんの手作り

11月16日(火)発送

【5キロ 3,000円】限定5個

①郵送(ゆうパック  60サイズ ・送料別)  クリックするとネットショップの商品ページに飛びます
*到着は次の日の予定です。北海道、東北、沖縄は翌々日の予定となります。天候や運送状況により、変更になる場合があります。

 

②現地手渡し(高知県嶺北地域在住、澤田農園に直接取りに来れる方限定)
*11月16日(火)9〜17時の間に、澤田農園で受け渡しとなります。希望時間をネットショップ注文ページの備考欄にご記入ください。

 

 

【10キロ 6,000円】限定5個

①郵送(ゆうパック  80サイズ ・送料別)
*到着は次の日の予定です。北海道、東北、沖縄は翌々日の予定となります。天候や運送状況により、変更になる場合があります。


②現地手渡し(高知県嶺北地域在住、澤田農園に直接取りに来れる方限定)
*11月16日(火)9〜17時の間に、澤田農園で受け渡しとなります。希望時間をネットショップ注文ページの備考欄にご記入ください。

 

澤田農園の相川米、ツヤツヤです!ぜひ味わってみてください!

11月30日発送分は、「11月19日から」販売します。こちらもどうぞお楽しみに!

澤田農園  〒781-3406 高知県土佐郡土佐町高須1301

 

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私の一冊

山門由佳

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「秘境旅行」 芳賀日出男 角川ソフィア文庫

先日の総裁選で、候補者である河野太郎氏がこう発言していた。 「いろいろ変えられるのは、若者、よそ者、ばか者」と。 これは名言だなぁ〜と妙に納得。

あちらこちらの地方をみていても、よそからきた移住者がその土地に根付いてお店をひらいたりしてお客を呼び込んだり、外部にむかって上手くPRして広めたり、学生が新しい企画を立ち上げて活気づいたり、盛り上がったりしているのは日本各地でみられる。 そして、なによりばか者でないと他人の目線、意見が気になって行動を起こすことはできなかろう。 でも。 なんでもかんでも変えていっていいとは思わない。

やはり、それは長い時間をかけてその土地土地において昔から引き継がれてきた伝統や文化の個性は尊いものだから。 一度、途絶えてしまった伝統や文化を再生するのはイチからはじめるよりはるかに難しいと思う。 そして、地方地方それぞれの特色が観たいからこそ旅をして、その【ちがい】に面白みを感じるんだろう。

この『秘境旅行』の冒頭にも −今や日本には秘境などはなくなってしまったと思う。どこへ旅行しても私と同じシャツを着て標準語をしゃべり、テレビを楽しむ市民や村人ばかりである。 と。 実際、私達も移住先を探すにあたって色々な地方都市をまわったが結局、どこも大きな国道沿いには都会と同じ大手企業のチェーン店ばかりが立ち並ぶその姿には、趣も個性もなく幻滅した。 「田舎ってどこも一緒だね…」 一体ここがどこの場所かわからないほどそういう通りは似通っていて区別がつかないほど。

そんな都会の毒に蝕まれないよう田舎に生まれ育った方々にはその土地のもつ個性や伝統に確固たる自信をもっていただくこと、新しい流れをとりいれながらも守っていくことが今後の若者、よそ者、ばか者の使命にも思う。

 

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コロナに負けるな

トルコキキョウ、限定販売します!

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トルコキキョウ、限定販売します!

 

とさちょうものがたりのネットショップでトルコキキョウを限定販売します。

発送は2021年11月16日と30日の2回。今回は、11月16日発送分販売のお知らせです。

5個限定での販売ですので、お早めにどうぞ!

 

 

澤田農園さん

トルコキキョウを育てているのは、標高550メートル、棚田広がる土佐町の高須地区で花やお米を育てる花き農家・澤田農園さん。澤田順一さん、みどりさん、息子の光さん一家です。

 

左から 澤田みどりさん, 順一さん, 光さん

 

代々この地で農家さんだった順一さんがハウスでの花栽培をスタート、トルコキキョウをはじめアネモネなど、季節の花を育て続けてきました。現在は2代目である息子の光さんも後継者として仕事をしています。

2020年春、コロナ禍のため花の売り上げが激減。「花を売る場所がほしい」というみどりさんの声があり、澤田農園さんが育てた金魚草を「とさちょうものがたりのネットショップ」で販売しました。多くの方が購入してくださり金魚草は完売、購入してくださった方からも喜びの声がたくさん届きました。

↓その時の記事はこちら

お花を買ってください!みどりさんの金魚草

 

澤田農園さんがトルコキキョウを育て始めたのは今から約30年前。それから毎年7月〜12月頃に出荷しています。

 

 

「トルコキキョウってどんな花だろう?」
そう思った方は、今年の夏、開催された東京オリンピックを思い出してみてください。メダリストが表彰式で手にしていたブーケ、そのブーケにトルコキキョウが使われていました。

 

販売のきっかけ

コロナ禍のある日、みどりさんがとさちょうものがたり編集部にトルコキキョウを届けに来てくれました。
思うように外出できない、会いたい人に会えない状態が続くなか、トルコキキョウの柔らかな姿にふっと肩の力が抜け、思わず笑顔になったことを覚えています。それはちょっとした救いでもありました。

その時、ふと頭に浮かんだのは「この花を手にしたら笑顔になれる人がいるのではないだろうか」という思いでした。

今、多くの人たちがどこかしんどさも抱えながら、何とか一日一日を送っているのではないでしょうか。

もし必要としている人がいるのであれば、その人にみどりさんの花を届けたい。その考えを話すと、みどりさんは「やってみよう」と言ってくれました。それが今回の企画です。

みどりさんのトルコキキョウが、誰かの心を少しでもほっとさせてくれますように。そう願いながら、トルコキキョウをお届けしたいと思います。

トルコキキョウの売上は、手数料を除き、澤田農園さんへ支払われます。

 

産地直送します!
11月の発送は、

・11月16日 (←こちらが今、販売中です)
・11月30日 ( 11月19日より販売開始)

の合計2回です。(12月にも販売する予定です。)

トルコキキョウ 15~20本セット 3,500円(税込)

郵送の場合は、箱に入って届きます。

【色・本数】

・グリーン
・ホワイト
・ピンク
・イエロー
・パープル
1束は15~20本。収穫時期や花の成長具合によって、入る花の色や本数は変わります。(色・本数の指定はできません)。毎日水を替えながら、約一ヶ月ほど楽しめます。

 

【お届けについて】

11月16日(火)発送 限定5個

*郵送…到着は次の日の予定です。北海道、東北、沖縄は翌々日の予定となります。天候や運送状況により、変更になる場合があります。
*現地手渡し…11月16日(火)9〜17時の間に、澤田農園で受け渡しとなります。希望時間をネットショップ注文ページの備考欄にご記入ください。

 

①郵送(ゆうパック・140サイズ 箱に入って届きます)
*到着は次の日の予定です。北海道、東北、沖縄は翌々日の予定となります。天候や運送状況により、変更になる場合があります。

(クリックするとネットショップの商品ページに飛びます)

 

②現地手渡し (高知県嶺北地域在住の方、澤田農園に直接取りに行ける方限定。セロファンでラッピングした花束になります)
*11月16日(火)9〜17時の間に、澤田農園で受け渡しとなります。希望時間をネットショップ注文ページの備考欄にご記入ください。

 

澤田農園さんのトルコキキョウが、多くの方に届きますようにと願っています。

11月30日発送分は、「11月19日から」販売します。こちらもどうぞお楽しみに!

 

 

 

澤田農園  〒781-3406 高知県土佐郡土佐町高須1301
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私の一冊

西野内小代

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「日本を寿ぐ」 ドナルド・キーン  新潮社

日本人は「島国根性ではない!」と帯に書かれています。

江戸時代の鎖国のイメージが強烈なので、外国を拒否してきたかのように思いがちですが、古代より海を越えての往来は盛んで色々な文化を移入してきている日本です。

鎖国という言葉は1690年9月から1692年10月まで日本に滞在したケンペルが、帰国後日本に関する論文をラテン語で著し、これを英語で転載、そのオランダ語訳から「鎖国」という日本語が造語されたそうです。そもそも日本語には存在しない単語だったのです。

日本人以上に日本語を大切に扱うキーンさん、とても柔らかい丁寧な日本語で講演されたのがよくわかります。「寿ぐ」という言葉自体普段耳にすることはありません。義母の100歳のお祝いに町長の代理で来てくださった役場の職員の方が、読みにくそうに何度か言い直していたのを思い出します。

俳句を音で解釈したり、伝記の資料がほとんどない明治天皇の思想を短歌から読み解いたり、興味深い講演の選りすぐりです。

 

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