2023年3月

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

西村まゆみ

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「ライオンのおやつ」 小川糸 ポプラ社

「ライオンの家」というホスピスが 瀬戸内の島にあり、主人公の雫は30過ぎで痰のステージⅣと告げられて、一人で終わりを迎える決心をして、遠路はるばる海を渡り「ライオンの家」へ来た。

雫は「ライオンの家」が 大層気に入った。空気がおいしい、海が目の前に広がり元気になる気がした。そこでゲストと呼ばれる同じ病気の人達や、シスターやマドンナたちに囲まれ楽しんで暮らしてゆ く。

週に一度 日曜日の午後3時からおやつの時間がある。おやつの時間がくることで一週間経った事が判る。おやつの時間が生きる希望であり節目になっていた。

ゲストの 1人1人が、もう1度食べたい思い出のおやつをリクエストする事ができる。そして毎回くじ引きで選ばれる。最後まで選ばれない人もいる。それが人生なのかもしれない。おやつを前にすると誰もが皆、子供に戻る。おやつの時間は 皆子供の顔になって いるのだろう。

雫は不思議なことに死が近づけば近づく程両親の存在を強く感じるようになった。私が今、ここにいるのはすべて両親のお陰だったと。でも幼い雫を残して不慮の事故で亡くなって、母の弟に育てられた。

その後義父が結婚したい人が出来た時、雫はひとりで生きる事を選び家を出た。その義父と暮らしていた時に、初めて作ったのが「ミルクレープ」それをリクエストしていた。モルヒネで痛みを柔げるようになり、おやつの時間が来た。今のおやつは雫がリクエストした「ミルクレープ」だった。会いたくて会えなかった義父が来た。妹も連れて。雫さん会えて良かったね。

ホスピスに入る事で最後まで笑って暮らせて、 周りの人達の心づかいで悔いのない最期を迎える事が出来て、泣きながらもほのぼのとした時間を過ごせた物語りでした。

 

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大豊町商工会の皆さんから、ジャンパーの注文をいただきました。

デザインは、れいほく地域のイメージキャラクター「たなだまいちゃん」。

商工会を通して大豊町内の方からの注文もあり、その場合は「大豊町商工会」の文字を抜いて印刷しています。

 

ファーストの大尾剛さん(左)と小笠原照幸さん(右)

制作は大豊町のファースト

大豊町の注文なので、大豊町の就労継続支援B型ワークセンターファーストの皆さんに印刷をお願いしました。

この印刷作業の代金をお支払いし、それがファーストの皆さんの賃金となっています。

大豊町の人が購入することによって発生する代金が、大豊町で働く人たちの元へ戻る。そして、町内でこのジャンパーを楽しそうに着ている人の姿を見ることが、ファーストの皆さんのやりがいにもつながっている。

町の人たちの間に生まれる小さな循環を、とさちょうものがたりはとても大切に考えています。

 

写真は、胸のデザインを印刷しているところ。機械ではなく、手作業で一枚ずつ印刷しています。

一枚、一枚。毎日一つ一つの作業の積み重ねです。

シルクスクリーン事業がスタートして6年目、土佐町だけでなく周辺市町村や県外からもご注文をいただくようになりました。この場所でやってきたことが、少しずつ認知されてきているのかなと感じています。

大豊町商工会の皆さん、大豊町の皆さん、ありがとうございました!楽しんで着ていただけますように!

 

 

 

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私の一冊

西野内小代

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「名著に学ぶ60歳からの正解」 齋藤孝 宝島社

「ぞうさん」の歌詞にそんな解釈があったとは、全く気がつかなかった。

最近、「??歳からの~」と銘打った本が気になる。迷える年配者の救世主となり得るか!?

お手軽に名著を解釈でき、尚且つ人生の指針を学べるかもと、「名著に学ぶ~」という言葉の誘惑に乗ってしまった。が、やはり本編を理解していないと、頭に入ってこない。お手軽と高を括っていたが、なかなかはかどらなかった。

信念・確信を持ち、臆病な自尊心を脱ぎ捨て、孤立しないように心掛けることが必要、と説いている。

「プライドは安いものやで、捨てなはれ」80代の翁の言葉を思い出した。文字で感じるよりも強烈であった。

しかし、「ぞうさん」の歌詞にそんな解釈があったとは!私は思ってもみなかった。気になる方はご一読を。

 

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Photography, Writing, Exploration!

A Lunar Halo!

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Before falling asleep, I received a call from one of my neighbors. He told me to quickly join him outside to see how cool the night sky looked. A lunar halo! It was our first time witnessing it.

We stood in his front yard, staring at the sky, wondering what was causing the halo to appear as it did. After a few minutes, we ran back to our houses to get our cameras. Once our gear was set up, great photos of the sky were captured and we continued to talk for about 30 minutes before we called it a night.

Once back in bed, I did a quick Google search. I learned that the halo around the moon is caused by the refraction of moonlight from ice crystals in the upper atmosphere.

The low light pollution in Tosa-Cho allows for stellar night sky views!

The photo below reminds me of Dr. Manhattan’s logo.

 

*Dr. Manhattan is a character in the popular American comic book Watchmen. It was written by Alan Moore and illustrated by Dave Gibbons.

 

眠りにつく前に、隣人のひとりから電話があった。夜空がすごく良いので、外で一緒に見ないかという誘いだった。

月がさだ!私たちにとって初めての体験だった。

私たちは彼の庭に一緒に立って、こんな風に見えるハロー(光の輪・月がさ)はどうして起こるのか考えた。数分後、私たちはカメラを取りに家に戻った。一旦カメラをセットして素敵な空の写真を撮影してから、30分ほど話し続けた。

ベッドに戻ってから、簡単なグーグル検索を行なった。わかったことは、月の周りにできるハローの原因は上空に満ちる氷の結晶からの月光の反射であるということだ。

土佐町の光害の少なさがもたらした星の光景である!

この写真は私にDr.マンハッタンのロゴを思い出させる。

*Dr.マンハッタンはアメコミの人気作ウォッチメンのキャラクターである。著者はアラン・ムーア、イラストはデイブ・ギボンズ。

 

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私の一冊

古川佳代子

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「ヘルシンキ生活の練習」 朴沙羅 筑摩書房

図書館のカウンターに座っていると時々「面白い本はないですか」とか「おすすめの本はありますか」と聞かれることがあります。簡単なようで難しいこの問いですが、気がつけばわたしも本好きの友だちにたびたび投げかけています^^。

この本を紹介してくれたのは二人の友人です。あの二人が紹介してくれるなら間違いない、と手に取ったのが運の尽き。しなければいけないことを投げ出し、寝なければ仕事に差し支えるとわかりつつ…。

社会学者で日本国籍を持つ在日コリアンの著者の朴さん。幼いころからずっと「私は何者なのか」と悩んできたけれど、大学で社会学を学び「私は何者なのか」と悩まなければならない状況が問題なのだ、と気がつきます。では、どうすれば状況を帰れるかと思っているタイミングで、フィンランドの首都、ヘルシンキでの仕事を得て、二人の子どもを連れて移住します。

日本とフィンランドでは社会の成り立ちはずいぶん違いますから、当然、社会制度や思想も違います。ヘルシンキで子どもたちと共に暮らしながら「生活の練習」を重ねる朴さんの率直な思索が綴られています。

 

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読んでほしい

福寿草を見においで

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「福寿草がきれいに咲いちゅうき、よかったら見にいらっしゃいや」

土佐町の和田勝幸さんからお電話をいただき、伺いました。勝幸さんの庭に一歩入ると、明るく澄んだ黄色の福寿草がたくさん咲いていました。

 

幸せを招く花

福寿草は「幸せを招く花」と呼ばれています。江戸時代には「春を一番に伝える花」として「福告ぐ草(ふくつぐそう)」と呼ばれていたとか。呼びやすいように「告ぐ」を「寿」に変え、福寿草となったそうです。

 

この日はとても暖かい日で、福寿草たちはとても気持ちよさそう。写真右側に写っている小さな丸いボールのようなものが種で、これがポロリと落ち、新しい芽となるそうです。

 

毎年、勝幸さんは増えた株を庭のあちこちに植え替えてきました。道に面した場所や畑の片隅…。他には水仙やさくら草も咲いています。もうすっかり春を迎えた勝幸さんの庭です。

 

和田勝幸さん・袈裟尾さん

連絡をくれた和田勝幸さんと奥さまの袈裟尾さん。わざわざ「見においで」と連絡してくれたことが、とても嬉しかったです。勝幸さんから春の幸せをいただきました。

これから福寿草を見つけたら、勝幸さんのお顔を思い浮かべると思います。

勝幸さん、ありがとうございました!

 

 

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私の一冊

西村まゆみ

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「あらしのよるに」 きむらゆういち作あべ 弘士絵 講談社

もう20年ほど前になるでしょうか。友人と書店で甥の誕生日プレゼントを買いに行った。しばらく絵本や図鑑を探していた。「あらしのよるに」を手に取り、立ったまま読むとヤギとオオカミの物語りで、すごく可愛くて切なくて引き込まれた。友人も「この本いい ね、 これにしよう」と。

隣りに「あるはれたひに 」と「くものきれまに」と並んでいたので、3冊買ってプレゼントした。甥が読み終ると借りてゆっくり読んだ。「いやー良かった」。

ヤギとオオカミが、真っ暗なあらしの夜に雨やどりした洞窟の中で知り合って気が合っ て、天気の良い日に会う約束をした。お互い引かれあい友達になるが、所詮ヤギとオオカミ。それぞれの仲間達に2匹が会っているのがバレて、仲間をとるか友達をとるか迫られ、2匹は裏切る決心をして約束の場所に会いに行き、どしゃ降りの雨の中、一緒に逃げようと決心する。

「ここまで来たら行くところまで行ってみますか」とヤギのメイ。「おいらそのかくごはもうできてやすよ」とオオカミのガブ。2匹は、大雨で増水した激流へとび込む。何とか生きていた2匹は追っ手に見つからない様に故郷を出る。

「私がガブと出合ってしあわせだと思ってるんです。命をかけてもいいと思える友達に会えて」とメイ。「そんな風に思ってくれる友達がいるなんて、オイら本当に幸せでやんす」とガブ。

次の年に「きりのなかで」「どしゃぶりのひに」「ふぶきのあした」を 買っ てコンプリートした。しばらくして「まんげつのよるに」を見つけた。シリーズの完結編は「ふぶきのあした」だと思って悲しい 物語りだと思っていたが、完全版と書かれた自分の為に買った「あらしのよるに」はハッピーエンドだった。今回推しの本を紹介する事になった時、一番にこの本が浮かんだ。

素敵なヤギとオオカミの物語り。

 

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くだらな土佐弁辞典

おごろもち

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【名詞】もぐら

例:おごろもちが、おもちを持って、春を待つ   意味:もぐらが、おもちを持って、春を待つ

 

土佐町の和田勝幸さんが教えてくれた土佐弁です。

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私の一冊

西野内小代

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「赤と青のエスキース」 青山美智子  PHP研究所

題名の謎はエピローグで解明、エスキースとは「下絵」のことらしい。

一枚の絵をベースに、5つの短編のような構成。第4章辺りで「エッ」と気づく。エピローグで糸がほぐされる。

それぞれの章には登場人物に対する深い洞察が含まれており、心模様が描かれている。

20歳前後の恋愛事情を扱った内容の予感がして、楽しく読めるかどうか不安だったけれども、予感は見事に裏切られた。

仕掛け満載の読み応えのある構成だった。

 

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Photography, Writing, Exploration!

Mount Sasagamine

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Mount Sasagamine has an elevation of about 1116 meters. The area featured in the photo is my favorite spot to visit whenever I hike up the mountain. It reminds me of the Takodana forest where Rey and Kylo Ren first meet in Star Wars: The Force Awakens.

 

笹ヶ峰は標高1116mの山である。上の写真に撮ったエリアを私は好きで、この山に登るときには必ず立ち寄るのである。

ここはタコダナ・フォレストという、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」の、レイとカイロ・レンが最初に出会った場所を思い出させるのである。

 

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