2018年5月

メディアとお手紙

『日常写し 物語発信』 読売新聞に掲載されました

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とさちょうものがたり編集長・石川の記事が、読売新聞高知版に掲載されました。

2018年4月15日、読売新聞高知版「人あり」に掲載されました。
福田記者が土佐町に来て取材し、記事を書いてくださいました。
ありがとうございます!

人あり  『日常写し 物語発信』 土佐町移住の写真家 石川拓也さん

県北部、豊かな自然に囲まれた人口約4000人の土佐町に、写真家として世界中を旅し、雑誌「SWITCH」などで、人気歌手のレディー・ガガさんや桑田佳祐さんら著名人の撮影も手がけた石川拓也さん(43)が移り住み、町の情報発信に取り組んでいる。「『何もない田舎によく来てくれて』」とみんな言うけど、何でもあるよね。この町のすごさを町の人たちに気づいてもらうことも、大きな目的」と熱く語る。

広報誌デザイン

千葉市出身で、大学を中退し、世界中を旅する中で、写真を撮り始めた。紛争中のボスニア・ヘルツェゴビナで報道写真を撮っていたこともあるが、「極限状態よりも、日常のなかで違う視点を提案するとか、誰もが気づいていない美しさを表現する方が性には合ってるんじゃないか」と、ニューヨークや東京を拠点にして活動を続けた。

高知は何度も訪れたことがあったが、同町に初めて足を運んだのは2016年春。役場職員から「町の広報がうまく機能していない」という話を聞き、「それだったら、俺やるよ」と即決。その年の8月に移住し、「地域おこし協力隊」の隊員として働き始め、町の広報誌の表紙をデザインするようになった。

■新しいサイト

昨年6月には新たな町のウェブサイト「とさちょうものがたり」を開設した。広報誌とはひと味違った視点で町の魅力を発信しようと、自ら撮影した写真付きで町民の「人となり」を紹介したり、町民オススメの書籍をメッセージを添えて共有したり。また、町の広報活動だけでなく、イベント企画やフリーペーパーの発行、町内で開催されたライブのCD化など活動の裾野を広げている。

「『そもそも、生きるってなんだっけ』というような深いところから表現すれば、都会にいる人も、他の地域にいる人も誰しも共感できる物語がある」

■意識を変えたい

豊かな自然のなかで夏に川遊び、庭先で作っている野菜の驚くほどのおいしさ。町民にとってはあたりまえのものでも、町外から来た人にとっては魅力的なものはいっぱいある。

「でかい話になっちゃうけど、ちょっとずつ町の人の意識が変わっていくといいなって。町民が外に出て『うちの町ってこんなにすごいんやで』と言うのか、『何もない田舎ですわ』と言うか。その差は大きい」と目を輝かせる。

 

 

【取材後記】 感性もたらす心の変化期待

田んぼや渓谷などの風景を切り取った写真に、「こうほう とさちょう」というタイトルと町のロゴを加えたシンプルな表紙。「こんなオシャレな広報誌があるんだ」と手に取り、どこか懐かしい風景だなと思いを巡らせた。

やっと手がけた本人に会うことができた。世界中を旅していた頃の痛快なエピソードを振り返り、「バカじゃないとできない。世の中を知らなくて。すっごいバカだったのが、40歳過ぎて、ちょっとバカくらいになった」と明るく笑う。

一転して、真剣な表情から紡ぎ出される言葉は、「人間が生きていく適正な共同体の大きさとは何か」「肩書とか人間が身に着けているものは記号」など、生きることに対しての本質的な問いだ。

「世の中に垂れ流されている都会の価値観に巻き込まれて『都会はかっこいい、田舎はダメ』になっちゃう。おしゃれなカフェなんてなくても、何千年も人間は生きてきた。『カフェがない田舎はダサい』というのはすごく表面的。何が、本当に必要なものかという問いかけこそが大切」と語ってくれた。

世界を旅し、いろんな人の暮らしを見て、たどりついた境地だろう。石川さんの感性が、町内外の人の心にどんな変化をもたらすか楽しみだ。

(福田友紀子)

 

 

たくさんの人に読んでいただけたらうれしいです!

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私の一冊

藤田千春

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「ちいさいおうち」 バージニア・リー・バートン 岩波書店

小学生の頃に図書館で出会い、毎週のように貸出、返却を繰り返し、毎日読んでいた1冊。

Favorite Book『ちいさいおうち』、Favorite Music『カノン(パッヘルベル)』の夢見る小学生は…。
そのまま今に至る。

藤田千春

 

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笹のいえ

そら豆

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去年までそんなに興味なさそうだったけれど、今年はそら豆が子どもたちに人気。

「おじぎしてるさやが、おいしいそらまめだよ」
と伝えると、ここ数日せっせと畑に行き、採りごろのそら豆を収穫してくれる。

さっそく炭を熾して、さやのまま焦げるまで焼く。
アチチと言いながら、さやを剥いて、ホクホクのそら豆を皮ごと口に入れると、

「あま〜い!」

どんどん減っていくそら豆に危機感を覚えて、父ちゃんの分は?と聞くと、どうぞ、とひとつぶだけ手のひらに載せてくれた。
育てたのは父ちゃんなんだけどと思いつつ、 感謝していただくと、本当に甘い。ちょっとしたお菓子みたいだ。

お辞儀する前の若いさやは上を向いて成長する。「空を向いて生るから、そら豆と言うんだよ」何年も前に誰かに聞いたなあと、毎年この時期が来るたびに思い出す。

作付けが少なかったこともあって、今シーズンは子どもたちの食べる分で終わってしまいそうだけど、来年はたくさん作って自家製豆板醤をつくりたいなあ。

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私の一冊

上土井恵子

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「奇跡の脳」 ジル・ボルト・テイラー 新潮文庫

37歳、女性の脳科学者がとても珍しい脳卒中を起こしてしまう。

脳卒中を起こした朝の様子は、脳卒中を起こし症状が進んでいくと、普通にやっていることがこんな風にできなくなっていってしまうのか。わかりやすく書かれていてとても引き込まれます。

危篤状態から脱したあと、8年に及ぶ壮絶なリハビリを経て復活!

その第一歩はまず、睡眠、とのこと。人間の自然治癒力のすごさ!

「寝るのが一番の薬」は世界共通なのですね。

左脳と右脳の役割にびっくり。人間の脳は神秘です。右脳マインドに気づき、奇跡の復活をなし得た筆者に拍手喝采!

復活したからこそのこの本に、勇気付けられます。

上土井恵子

 

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とさちょうものづくり

シルクスクリーンものがたり その3

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(シルクスクリーンものがたり その2はこちら

上田浩子さん(通称ひろちゃん)が「一緒にパン作ってみる?メンバーさんの人柄やその人となりが伝わると思うから」と声をかけてくれました。どんぐりで取り組んでいるパン作りの現場を半日体験させてもらいました。

この日、クッキーの袋詰めを教えてくれた高橋さん、オーブンを担当していた石川さん、きほさんが中心になって、今、シルクスクリーン作業に取り組んでいます。

どんぐりのメンバーが来て、作業場でシルクスクリーン体験。

初めは集めた古着で何度も練習。
インクの量が多かったり、反対に少なすぎてかすれたり。
版を抑える木枠にインクが付いていないか、版をおく位置は大丈夫か(一度置いたら動かせないのです)、一つ一つの工程を確認して進めていきます。

いざ本番。
プリントがずれたり、ポロシャツにインクがついてしまったり…。
ポロシャツを再注文し、やり直したことも何度もありました。

作業の回数を重ねることで「ちょうどいいインク量」にする加減を見つけ、クオリティーがどんどん高くなっていったのです。

土佐町長、和田守也さんも作業場を見に来ました。

 

町長のポロシャツ完成。みんなで届けに行きました。

町長室にお届けに行くの図

 

自分たちで作ったものを注文した人の元へ届ける。それが代金になって返ってくる。この売り上げはどんぐりの運営資金、とさちょうものがたりのシルクスクリーン運営資金になります。

長年コツコツとパンを作って来たどんぐりの皆さんと一緒にシルクスクリーンに取り組むことは、とさちょうものがたりにとって大きな喜びであり、挑戦でもあります。

とさちょうものがたりで取り組んできた「シルクスクリーン」が町の人たちの実際の生活とつながった実感があります。

 

土佐町役場前にある作業場に来て「なにしゆうが?」とのぞいていく人も。少しずつ周知され、ここが人の集まる場所のひとつになったらいいなと思います。(と言いつつもう少し広いところへ引っ越しを予定しています笑)

町内外から注文をいただいている「とさちょうポロシャツ2018」。
ひとつひとつの出来事を積み重ねながら、少しずつ進んで来ました。おかげさまで町内外からたくさんの発注をいただき、5月16日現在、150枚を超えました。

これからどんな展開が待っているのか?
とても楽しみです!

 

【販売開始!】とさちょうポロシャツ2018

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私の一冊

西野内小代

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「ゲーテ格言集」 高橋健二編訳 新潮社

それと思わしき箇所を自信満々で確認しましたが、引越しの混沌の中、土佐町ライフを最優先としてきた為か、行方不明となってしまったようです。

傍らに置いておきたい一冊なので、再度買い求めました。(実は再々度)
堂々巡りする意識の渦から救ってくれた一冊です。

西野内小代

 

 

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とさちょうものづくり

シルクスクリーンものがたり その2

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(シルクスクリーンものがたり その1はこちら

 

⬜︎新たなTシャツ

その後Tシャツも町の方から新たな発注をいただき、その都度周囲の方々の力を借りて完成させていきました。この川田ストアTシャツの制作は、なんでも作っちゃう職人さん・川田康富さんと仕上げました。

駅伝大会での川田ストアチームTシャツ。走った後の松井ちゃん。

 

マリンバ教室のチームTシャツは高校生2人が手伝ってくれました。

 

⬜︎イベント「シルクスクリーン x くるくる市」

略して「シルくる市」と名付けているのですがイマイチ流行りません笑

みんなで着古した服を持ってきて、シルクスクリーンで印刷して新しい服に生まれ変わらせよう!というこのイベント。とさちょうものがたりで素敵な連載を続けている「むかし暮らしの宿 笹のいえ」との共同開催。

2018年2月24日に開催。たくさんの人が古いTシャツやパーカーやエプロンを持って来てくれました。

 

⬜︎土佐町パレットサイン

2種類のパレットサイン

 

話は戻って、シルクスクリーンを始めた当初の目的、もらいもののパレットで作る土佐町看板。やっとシルクスクリーンでも作ってみました。(『土佐町パレットサインを作ろう!その2』)

 

⬜︎どんぐり登場!

土佐町役場では役場職員を中心に、毎年オリジナルのポロシャツを作っていました。従来は都会の業者さんに頼んでいたものを、町の中での仕事にできたらええね!ということで‥。

「土佐町オリジナルポロシャツをシルクスクリーンで作ろう!

町の障がい者の作業にできないか?という勧めが周囲からあったこともあり、どんぐり」に相談してみました。

どんぐりは、障がい者の就労支援事業を行なっています。17年前からパンや焼き菓子などの製造販売、最近では地域の施設などの清掃を行ってきました。

初めての打ち合わせの時、どんぐりの上田浩子さんと筒井孝善さんが話してくれました。

どんぐりの職員が日々思うことは、『働く場所はその人の居場所である』ということだ、と。

メンバーさん自身がやりがいの持てるお給料を渡したい!
そのためにも今以上の仕事を作りたい!

その思いをずっと持ち続けてきたそうです。

 

「とさちょうものがたり」と「どんぐり」はタッグを組むことにしました。

初めての打ち合わせ

この時、ふたりが「メンバーさんが地域に出て仕事をしていくのはとてもいいこと」と話していました。
今まで取り組んで来たことの他にも仕事があれば、メンバーさんが自分で選択して仕事をすることができる。工賃も増やすことができる。

どんぐりは仕事のできる場を探していた。とさちょうものがたりは一緒にシルクスクリーンに取り組める人を探していた。

具体的なやり方はまだまだ固定していません。試行錯誤のまっただ中。だから対等に意見して一緒に作り上げていくこと、感じたことは伝え合って共有していくこと、という前提を持ちました。クライアントや下請けという関係ではありません。

           (その3に続く)

 

 

 

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私の一冊

川村房子

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「神去なあなあ日常」 三浦しをん 徳間書店

思春期にいろいろあって、携帯も通じない山奥の神去村でチェーンソー片手に山仕事をするその青年と村人の物語。
ほっこりと胸温まる本。
夜、布団に入ると必ずといっていいほど本を開く。読書は眠り薬のようなもので、ほっこりする話、痛快な話、義理人情の話などの娯楽本。

「神去なあなあ夜話」もある。

他にも三浦しをんのほんでおすすめなのが、「まほろば駅前多田便利軒」(直木賞受賞)、「まほろば駅前狂騒曲」、「まほろば駅前番外地」。中年男2人の笑いあり、涙ありの義理人情の話。

川村房子

 

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とさちょうものづくり

シルクスクリーンものがたり その1

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現在、町の障がい者就労支援事業所「どんぐり」の皆さんとシルクスクリーンで土佐町オリジナルポロシャツを制作中!

 『とさちょうものがたり』が取り組むシルクスクリーンの始まりから今までを、ちょっと振り返ってみたいと思います。

 

⬜︎土佐町のロゴ看板を作る

木材加工のプロ・さめうらこむでテスト版を作ってもらうの図

 

いきなりシルクスクリーンから話が逸れましたが、土佐町のロゴを木のパレットにプリントし町の色々な場所へ置きたい!(『土佐町パレットサインを作ろう!』)と土佐町の「さめうらこむ」さんにお願いし、土佐町のロゴをデジタル彫刻機で掘ってもらいました。今、土佐町役場入り口に置かれています。
これがとさちょうものがたりがシルクスクリーンを始めるきっかけになりました。
この看板をシルクスクリーンで作ろうと着々と準備を進めていましたがその前に‥。

 

⬜︎下田昌克 x とさちょうものがたりTシャツを作る

下田さん描き下ろし・土佐町でもらった食べ物

パレットサインは一旦置いておいて。

2017年10月に絵描きの下田昌克さんが来町した際、「下田さんに絵を描いてもらいオリジナルグッズを販売したい!」「シルクスクリーンでTシャツにプリント、販売しよう!」ということに。現在、版は外注していますが、最初は版も作ろうととさちょうものがたり編集長の石川が試行錯誤していました。

⬜︎洗濯したら落ちた!

「下田昌克とさちょうアート展」会場にてシルクスクリーンを担当してくれたまーちゃん

 

10/8に開催された「下田昌克とさちょうアート展」にてTシャツを販売したまではよかったのですが‥。
翌日、複数人から「洗濯したら落ちた!」という悲しい連絡が…。
インクの乾燥がきちんとできていなかったのが原因でした。イベント後に回収・交換に追われました(泣) 当時ご迷惑をおかけしたみなさま、改めてすみません!

京都の師匠・片桐さん

 

これではいかん!と、石川が京都のシルクスクリーン工房に短期弟子入りし技術を学びました。必要な道具を揃え、ここからプリントの技術も格段に上がりました。(『とさちょうシルクスクリーンこと次第』)

 

         (その2に続く)

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土佐町ポストカードプロジェクト

2018 Apr.

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伊勢川 | 佐藤雪花

場所は伊勢川。

この季節になると田んぼに水が入ってきて、暖かくなってきた気温と合わせてとても良い。なんか外にいたくなるし、外にいて楽しいですね。

ここから眺める稜線と、きれいに作られた畔の曲線が気に入って、佐藤恵さんの末っ子の雪花ちゃんにここで遊んでもらって撮りました。

この季節は目に入るものが輝いて見えます。

 

 

 

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