とさちょうものがたり

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

石川拓也

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[ブータンで本当の幸せについて考えてみました。「足るを知る」と経済成長は両立するのだろうか?] 本林靖久 (著), 高橋孝郎 (著)  CCCメディアハウス

 

「幸せの国」の民は本当に幸せなのか?

首相フェローとしてブータンで1年間仕事をした高橋氏と、宗教人類学者で僧侶の本林氏がそれぞれの視点からブータンを語る本。

「国民総幸福」「GNH」などの概念で世界に新しい波を起こしているブータンですが、実際のところはどうなのか?

念のため書くと、ブータンの影の部分や問題点を挙げつらう内容ではなく、GNHがただの夢物語にならないように、ブータンが向き合っている現実にフォーカスをあてている本です。

「幸福」などの主観的な概念は、ともすれば夢見心地なキラキラワードで終わってしまいがち。だからこそ「幸福」を一番のモノサシとして国づくりに邁進するブータンのような国は、きちんと現実と向き合おうとしているようです。

石川拓也

 

 

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私の一冊

鳥山百合子

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「宇宙兄弟」 小山宙哉 講談社

ただいま33巻まで発売されている「宇宙兄弟」。自分の夢だった宇宙飛行士になった兄のムッタ、先に宇宙飛行士になっていた弟のヒビトの活躍や挫折、周りの人たちと関係を築きながら歩んでいくふたりの姿がグッと来ます。

「It’s a piece of cake!」

ムッタとヒビトを宇宙に導いてくれた天文学者シャロンが、自らの手術に向かう前に、月にいるムッタに送ったメール。「大丈夫!余裕です!」というような意味なのですが、この言葉は私の頭の片隅にもいつもあって、おまじないみたいな存在になっています。

楽しかったり嬉しかったり、悲しかったりもう嫌になったり、諦めたり怒ったり、人間はいろんな感情を持ちながら日々を送っています。ため息をつきたくなるようなとき、自分にはどうにもできないことがあるとき、

「It’s a piece of cake!」

大丈夫!きっと何とかなる。

自らに言い聞かせるようにこの言葉を呟くと、さっきより少しだけ、顔を上げられるようになるのです。

 

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土佐町ストーリーズ

地福寺のまないた坊主 (石原)

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地福寺は、東西両石原の境界の小高いところにあって、非常に清楚なところで、寺としては申し分のないところにあります。

この寺の初代住職に、古川という人がおりました。

この古川氏は、大変偉い坊さんだったそうです。古川氏は一人の弟子をつれていました。この弟子は、大変心の悪いやつで、主人を殺して金を取って逃げようという恐ろしい考えを起こし、常にすきをうかがってました。

そうとも知らず古川氏は、ある日用事があって、夜のうちに寺を出て東にむかって旅に出ました。その後をつけて来た弟子坊主が、筋川の前の橋の上で急に古川氏に向かって切りかかりました。

一大格闘が演ぜられましたが、何しろ一方は刃物を持っているからたまりません。弟子坊主は、この橋で切り殺し、川に投げこんで逃げるつもりをしていました。

古川氏も決死の抵抗をし、「助けてくれ」という救いを求めたところ、近所の人々に聞こえ、人が来て、ようやく助かりました。

すぐに医者を迎え、手当をしましたが、傷の全長が5尺(1尺=約30cm)にも及んだということですから、いかに格闘が激しかったかが想像できます。

幸い、あまり深傷でなかったのか、養生の結果、元の体になって、再び勤めができるようになったそうです。

これより、誰言うとなく、俎板坊主(まないたぼうず)というあだ名がついたと言うことです。

岩崎吉正(館報)

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みんなのアルバム

どじょうすくい

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これも和田亜美画伯のご実家から出てきた写真です。

またしても詳細は不明なんですが、

⑴町の若者たちで集まって

⑵どじょうすくいを踊っている(土佐町には「ちょんがり節」という伝統的な踊りがありますが、この写真のものはどじょうすくいである、とのことです。)

⑶左から三番目の人物は女装した男性です。

⑷その人物が和田亜美さんのお祖父ちゃんにあたる川田敏雄さんです。

⑸川田敏雄さんから右に2人目が、角淑子さん。

⑹淑子さんは敏雄さんの近所で同世代。

⑺2人とも土佐町土居の人。撮影場所も詳細は不明ですが、その近辺かと思われます。

 

ということぐらいはわかっています。もし詳細を知っている方がいたら、ぜひ教えてくださいね!

 

 

 

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私の一冊

西野内小代

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「日本国憲法」なのだ! 赤塚不二夫・永井憲一 草土文化

一見、子ども向けのように見えますが、十分に一般対象として活用できます。

後半にはおふたりの対談も掲載され、資料は振り仮名付きなので子どもたちも読むことが可能です。

社会科で習った程度の微々たる知識しかないので、入門書としてとても手に取りやすい本のように感じました。

西野内小代

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土佐町ストーリーズ

翠ヶ滝 (能地)

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翠ヶ滝(みどりがたき)

 

能地にあって、滝の半ばに弘法大師の観音像があったと伝えられていた。

緑ヶ滝ともいう。

昔、弘法大師が四国霊場を開くためにこの谷筋にやってきた。

お大師さんが

八十八谷ないと霊場を開くわけにはいかんが、婆さん、あんたの一谷を譲ってくれまいか

と言うたそうな。すると婆さんは

この谷は昔から作(さく)をしてきた所(く)で、これをやったら食べるに苦労する

言うて譲らなんだそうな。そんで一谷足らんで霊場はできなんだそうな。

町史

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くだらな土佐弁辞典

ひょっと

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ひょっと

【副】もしかしたら、ちょっと

例:ひょっと、これひょっとこやない?

(もしかしたら、これひょっとこではないですか?)

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「地域協働学部  x  いしはら」

 

ちょっと前の話になってしまうのですが。

下田昌克 x 土佐町ポロシャツを町の方々が着ているのを見た高知大学生が、地域協働学部のロゴを入れたポロシャツの注文をくれました。

石原に実習で入っているチームなので、背中には「地域協働学部 x いしはら」。

地域協働学部のこのロゴは、春先に地域協働学部からの依頼で作成したブランドブックのために作成したもの。

 

 

地域協働学部ブランドブック

この本では糸綴じに挑戦しました。中央の赤い糸がアクセントになっています。

 

 

プロデュース・写真: 石川拓也  デザイン: 品川美歩  文章: 山崎はるか

 

このロゴがこうしてポロシャツの制作につながり、どんぐりが印刷をして、地域協働学部の学生チームが着て、土佐町でのフィールドワークを行う。

仕事のひとつひとつが、直接的・間接的につながりあっていくのを感じて、楽しい気分になる今日このごろです。

 

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私の一冊

鳥山百合子

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「どろぼうがっこう」 かこさとし 偕成社

今年5月に亡くなった、かこさとしさん著「どろぼうがっこう」。

学校に通う生徒たちが立派などろぼうになれるよう“くまさかとらえもんせんせい”が「どろぼうをやってこい」と宿題を出します。

生徒たちは、ありの巣からたまごを取って来たり、学校の黒板を取って来ちゃったり、くまさか先生の金時計をしっけいしたり。

かこさとしさんのユーモアは、いつも安心してクスッと笑えます。

 

リズム良い文章は、読んでいても楽しいです。

この本を読むことに私はかなり自信があるので(どろぼうになりきるのがポイント。子どもたちがクスクス笑いながら聞いてくれるのがうれしい)、
夜寝る前に子どもたちがこの本を持って来たときは、かなり張り切って読みます。

私がこの本を読みたくて、今日はこれね!と自ら選ぶときもありますが。

読み終わった後、読んだ人も読んでもらった人も「あー、楽しかった!」って思えるのは、とても気持ちがいいのです。

鳥山百合子

 

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私の一冊

西野内小代

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「フランス人は10着しか服を持たない」 ジェニファー・L・スコット 大和書房

 

私はこの本を断捨離の海外バージョンとしてとらえました。

一年前に土佐町へのUターンを決意した時、20数年ため込んだ荷物を整理して荷造りをする必要が発生、一年ほど手前から断捨離の開始です。

その時、とても刺激になったのがこの本です。

どんどん処分、まだまだ使えそうな品質の良いものは、欲しい方の手元に嫁いでいきました。

スッキリそしてこじんまりと引越しできた思い出があります。

ささやかな幸福の中、自分の歩幅を大切に生活する日常の大切さを再認識させられた一冊です。

西野内小代

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