2024年の8月頃から、そろばん教室を開いている。
大屋敷にPC作業に来てくれた方の娘さんが、オンラインそろばん教室に通っているという話を聞いて、
「わたし、昔そろばんやってました~」と話したら、
「ぜひ、そろばん教えてほしいです!」という声をいただいたので、
そろばんの体験会から開催し、週に2回の教室の形になった。
早いもので、もうすぐはじめて2年経とうとしている。
私の開くれいほくそろばん教室では、8級から希望制で全国珠算教育連盟の検定を受けることを勧めている。
8級になるには、まず足し算引き算のやり方を完璧にマスターして、さらにそれを応用したかけ算と割り算をできるようにならなければならない。
まずそろばんを習いはじめた第一関門は、足し算引き算のくりあがり/くり下がりである。
そろばんは上の珠が1個、下の珠が4個で構成されているので、
1+1であれば、下の珠を1個を2回加えればいいだけだが、
たとえば4+8のばあい、下の珠4個加えたら、物理的に8個珠を加えるのは無理であるので、
下の珠を2個引いて、左隣の下の珠を1個加えることで12にする。

そろばんが初めての方には、何の話かさっぱりだと思うが、
とにかく、くりあがり/くり下がりの仕組みは少しややこしいということだ。
身体が覚えこむまでは普通に学校の筆算なり暗算なりしたほうが楽なのである。
まず、そこをどれだけめげずに続けられるかが第一関門。
この第一関門が重要かつ、みちのり長い。
逆に、それさえ乗り越えてしまえばあとは身体がどんどん覚えてくるので、
計算が楽になって楽しくなる一方だ。
ここまで来たら、一生モノの宝物になる。
このように、検定を受けられる実力がつくまでは結構長いのだが、
その検定を受けて合格する子が何人か出始めた!
最初に合格したのは、初期メンバーで当時小学6年生だった男の子。中学生になってやめてしまったが、その子は1年少しという短期間で6級までいった。
もう一人、もともとオンラインでそろばんを習っていた男の子も、中学生になってやめてしまったが同じ6級までいった。
2人が卒業してから世代交代して、現在3年生の子たちがいまメキメキと頭角を表している。
まだ学校の算数でさえはじめたての1~2年生のころから、コツコツ続けていたのが花開き、
3年生で2人、8級を合格した!!
そして、今年検定を受けられそうな子も何人かでてきた。
継続は力なりである。自分がイチから見てきた子たちが、ついにかけ算・わり算を習得して、検定を受けられるまで成長したのがとってもうれしい。
また、3年生が検定を受け始めたことは、他のメンバーたちにとっても大きな刺激になっているようで、
自分の先をゆくメンバーの姿を見て、皆やる気になっている。
そもそも検定を受けることを勧めている理由は、刺激をうけてほしいからだ。
普段とは違う環境で、見知らぬ人にかこまれて試験を受ける、という体験を小さいころからしておくと、中高生になってからの試験でのプレッシャーが減るだろう。
あとは、試験がひとつ目標のめやすになって、普段の練習にはりがでるのも一つだ。
最初は、「試験受けようよ~」と誘っても「いやだ!!」と断固拒否していた子供たちだったが、いざ受け始めると闘志を燃やして、まんざらでもなさそうになっているのがかわいい。
そんなそろばん教室だが、最近おかげさまで新メンバーが増えた。
新メンバーも個性豊かでおもしろい。
習いたての頃は教室で何をやるかの要領がつかめず、そろばんで遊んだり私に突撃してきたりするのだが(笑)
他の常連メンバーの子たちが積極的にその子たちに教えてくれて、とても助かっている。
どうしても1人見ていると他の子たちまで手が回らない時があるのだが、
そういう時にしっかりものの子たちが面倒をみてくれて、その様子にいつもすごいなあと感心している。
ただ一人、新メンバーでかなり元気がありあまっている個性的な男の子がいる(笑)
この子はかなり香ばしい逸材だ。
そろばんを楽しみにしてくれている(?)ようで、いつも始まる30分前くらいに大屋敷に来てくれる。
「俺1番に来たから、そろばんしようかな」
と宣言したはいいが、まったくそろばんする気配はない。
またある時は、「俺1番に来たから、宿題やろうかな」
と宣言していたが、まったく宿題に手がかからなかった(笑)
そしてそろばんが始まってから、
「宿題全然できんかった」とこぼしていたが、
そりゃ、あんた、できんかったじゃなくて、やらなかったんだよ!とつっこみたくなった。
そしてそろばん教室中、わたしが他の子をみおわって、ふっと顔を上げたら、
玄関の壁に、忍者のようにへばりついていた!!!!!
スパイダーマンのように、壁に手足をはりつけて上っているのである。

一瞬「!?!?」となった。
あまりにカオスだったので、目をうたがってしまった。
どうしてそろばんをやっていて、壁にはりつくという状況が発生するのか!
注意すると、しぶしぶ自分の席に戻った。
そしてまた他の子を見おわって、ふっと顔を上げると、
屋敷の柱をのぼろうとしている!!!!!!!!
どうしてそろばんをやっていて、柱にのぼるという状況が発生するのか!?
注意すると、片目が赤くなっていたので、
「目が赤いけど大丈夫?」と心配すると、
「大屋敷は埃っぽいから、目が赤くなるんだ」
と文句をこぼされた。
おそらくエネルギーがありあまっているのだろう。
スタントマンなんか向いているんではないかと思う。
皆がそろばんはじいている中、壁に張り付いているというセンスは、
ほんとうに逸材だとおもうのだが、そろばんをやるという場においては好ましくない。
脅しや駆け引きではなく、
「そろばんが嫌なら、この時間、家で遊んだり別のことしているほうが、
自分にとって有意義だから、家に帰ったほうがいいよ。」
と本心から思ってよく話すのだが、それは嫌なようだ。
ところで、彼のそろばんはというと、
かなりマイペースに進んではいるけれど、進んだところはちゃんと仕組みを理解して弾けている。
そろばん教室の子供たちが、いったいどんな風に成長していくのか楽しみである。




