2017年11月

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

田岡三代

 

「大往生」 永六輔 岩波新社

土佐町の田岡三代さんが紹介してくれた一冊は、永六輔著「大往生」。

三代さんは土佐町にある青木幹勇記念館にお勤めです。
記念館に行くといつもにこにこと迎えてくれて、美味しいコーヒーを入れてくれます。
10月に記念館で開催された下田昌克さんの展覧会では、本当にお世話になりました。
三代さんが記念館にいてくれたからこそ、展覧会がより温かいものになりました。

三代さんは言っていました。
「私は本当に友達に助けられてきた。
みんながいてくれる。だから大丈夫よ。」

三代さんがあの場所にいてくれるんやなあ、と思うだけでそっと背中をぽんぽんとたたいてもらっているような気持ちがします。

土佐町ストーリーズ

千体流し

 

 

みなさんは、千体流しを知っていますか?

8月15日のお盆の日、お寺で法要があり、お地蔵さまの絵像の描かれた千枚の紙をいただきます。

それを川に持って行き、『おんかかかびさんまえいそわか』と唱えながら一枚一枚川に流すのです。

この『おんかかかびさんまえいそわか』というのはお地蔵さまの真言だそうです。

千体流しは、子どもの頃からずっと、お盆の我が家の恒例行事でした。

JA土佐れいほくの前に『フタマタ』という川へ下りる細い道があって、そこから川へ下りて千体流しをします。

私が最後に千体流しをしたのは、もう10年以上も前ですが、千体流しに行くたびに祖母や母が『お盆の日には、地獄の釜の蓋が開くき川で絶対に泳いだらいかん』と言っていたのをよく覚えています。

裸足で川に入って千体流しをしていたので、川の水の冷たさと、地獄の釜の蓋が開いて引きずり込まれるイメージとで背中がゾクゾクしたものです。

私の一冊

佐藤恵

 

「Greek Style」  Suzanne Slesin,‎ Stafford Cliff ,‎ Daniel Rozensztroch  Thames & Hudson

4001プロジェクト

上田英奈 (立割)

私の一冊

鳥山百合子

「Michio Hoshino」 星野道夫 スイッチ・パブリッシング

1996年、取材中クマに襲われて急逝した星野道夫さん。
アラスカを撮り続けた彼の死を追悼する一冊です。
この本が出版されたのは1998年。
当時私は学生で、自分がどうしたいのか模索していた時でした。

「人は誰も、それぞれの光を捜し求める、長い旅の途上なのだ」

「人と人が出会うことは、限りない不思議さを秘めている。あの時あの人に出合わなかったら、と人生をさかのぼってゆけば、合わせ鏡に映った自分の姿を見るように、限りなく無数の偶然が続いてゆくだけである。が、その偶然を一笑に付するか、何か意味を見出すかで、世界は大きく違って見えてくる」

もし今も星野さんが生きていたら、会って話をしてみたかった。

笹のいえ

薪ストーブ

11月に入り、朝晩冷え込む日が多くなった。
つまり、今年も薪ストーブの季節がやって来たのだ。

お山の冬は考えていた以上に寒い。

南国土佐という言葉があるように、一般的に「高知=暖かい」という印象が強いのではないだろうか。
確かに、四国の南側で海に面している高知市のような場所は冬でも比較的暖かい。
そこから北に移動するほど標高は上がり「冷やく」なる。霜もよく降りるし、雪もそこそこ降る。
車のタイヤはスタッドレス。

前述のイメージを抱いていた僕は、引っ越し当初、この冷え込みに「騙された」とすら思っていたけれど、
暮らしていくうちに、この季節が好きになっていく。

その理由のひとつが、薪ストーブだ。

木が燃えるときの温かさは、ガスや電気の暖房器具とは異なる。
遠赤外線の効果もあるのだろうが、熱が身体に染み込み、優しい気持ちになる。
ついでに、お湯を沸かしたり、料理もできてしまうのだから、素晴らしい。

うちのストーブは、シネマがデザインしたものを隣町の鉄工所で造ってもらったものだ。

ストーブの上面は、火から近い順に、調理面 保温面 常温面 と分かれ、食べ物の温度によって置く場所を変える。
オーブン付きで、パンも焼けるし、落花生も炒れる。
柿やリンゴ、キウイなどをスライスし余熱でドライフルーツを作ることもある。

木を切るのが面倒なので、長い木も入るよう、奥行きは80cmにした。

良いことづくめのようだが、使ってみると改良点も見えてくる。
長い木は乾きにくいし、火がつきにくい。しかし燃え出すと今度は暑すぎてしまう。
鉄製で温まりやすく冷めやすいため、薪をこじゃんと消費する。高熱によって鉄板が反ってくる等等。

熱の有効利用や煙突の取り回しなどを考えては、毎年試してる。手間だけど、そんな試行錯誤も冬の楽しみだ。

まださほど寒くない10月下旬のある日「ちょっと試しに」とストーブを点けたら、
その快適さの虜になり、結局毎日稼働してる。
来年5月上旬くらいまでせっせと薪をくべる日々になるだろう。

私の一冊

仙田聡美

 

「おかずとご飯の本」 高山なおみ アノニマ・スタジオ

 

私の一冊

田岡三代

 

「人生の収穫」 曽野綾子 河出書房新社