2024年3月

笹のいえ

父子醤油搾り旅

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今冬は二年ぶりの醤油搾りとなった。

水と塩を混ぜ、天地返ししたり発酵具合を観察したりして大体一年が経過した醤油麹。子どもたちに味見をしてもらうと「しょっぱい!でもおいしい!」と評価をいただいたので、いつもお世話になっている搾り師・トキさんに連絡をして、搾りの段取りを付けてもらう。

長野県まで軽トラでの移動となるので、助手席のパートナーとして毎回子どもをひとり連れて行くことにしている。

これまで、長女長男がそれぞれのタイミングで同行し、貴重な体験をした。醤油搾り旅は、うちの子たちにとって、成長の登竜門的イベントなのだ。今回、小学二年生の次男・耕丸(たがまる)に声を掛けると、「行く!」と元気な返事が返ってきた。

移動距離600キロ弱、休憩しながら片道約10時間。この時間をふたりでどう過ごすかが旅の快適度を左右すると言ってもいい。

息子には、車内で何をするか考えておいて、必要なものを荷物に入れておくように伝えておいた。さぞたくさんの遊ぶものを用意してくるのかと思ったら、彼が用意したのは、「ドラえもん」の単行本一冊だった。

かくして、当日早朝6時ごろ家を出発し、親子ふたり旅がはじまった。

早々に本を読み終わった息子は、オヤツに手を伸ばし、Youtube鑑賞をし、何度かウトウトしつつ、僕としりとりなどした。もっと退屈するのかと思ったら、楽しそうなのが意外だった。普段兄妹と一緒だと自分のやりたいことをやりたいだけすることが難しいので、狭い座席の上とは言え、自分だけの時間を満喫していたのかもしれない。

暗くなる前にはトキさん宅に到着し、翌日翌々日と醤油を搾らせてもらった。

*搾りの様子は、記事「醤油搾り」にあるので、ご興味ある方は覗いてみてください。

作業中、耕丸はたくさん手伝いをしてくれた。醪をお湯で溶いたり、醤油を移し変えるときも、とても慎重に動いていた。知らない間に、僕のスマホを操り、記録動画すら撮ってくれていた。

さて、無事に搾り作業を終えて、予備日として空けておいた四日目はノープラン。雪が積もっていたら、スキー場で遊ぶのも楽しそうだなと考えていたが、一日中しとしとと雨が降る予報で、外出は諦めて室内で過ごすことにした。

トランプなどして大人たちも一緒に遊んだが、特に彼がのめり込んだのは、絵を描くことだった。

壁掛け時計や寝ている猫など目に付くものを、もらった木板の上に、彼独特の捉え方でペンを動かしていく。

その姿を見て僕は、思い出した。彼はこだわりの強い芸術家タイプなのだ。

苦手なことはやりたくないが、好きなことはとことん集中して力を発揮する。彼の場合、それは対象物を細部まで描くことだったり、魚一匹を骨になるまで丁寧に食べることだったり、昼寝中の猫をずっと撫でることだったりする。

五人兄弟の中で、身体は華奢な方だし、口下手だし、勉強はあまり得意とは言えない。のんびり屋でナイーブ、年齢より幼く感じる場面もある。だけど、そんなことは些細なことなんだ、と僕はこの旅で彼を見直すことになった。どんなことでも、それが他の子たちと違っていても、気が済むまでやらせてやりたいと思う。

 

多忙な暮らしの中で埋もれてしまいがちな子どもたちの成長や変化に、僕はもっと気づかなければ。

 

 

お醤油関連の記事はこちら。

 

息子と旅に出る

醤油搾り

醤油と暮らし

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4001プロジェクト

山下文一 (大谷)

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文一さんは昭和25年本山町生まれ。中学校を出てすぐ大工の森岡忠賢さんの下へ弟子入りしたそうです。

忠賢さんの3番目のお弟子さん。

以来、60年近く大工さんとして、また棟梁としてお仕事されています。

これまでいくつ建てましたか?という質問には、「もう数えられないぐらい建てた!」と笑って答えていました。近隣には文一さんの手がけたお家が数多く建っています。

 

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くだらな土佐弁辞典

おんちゃん

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おんちゃん

【名詞】おじさん

 

例:いろんなおんちゃんがおるねえ

意味:いろんなおじさんがいるねえ

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購入してくださった皆さま、ありがとうございました!

高知県内8つの障がい者支援施設の皆さんと制作した「CALENDAR Calendar 2024」、販売を終了しました。

今回はクラウドファンディングにも挑戦しました。協賛してくださった皆さま、購入してくださった皆さま、販売してくださった店舗の皆さま、本当にありがとうございました!

「カレンダー2024」の販売数は、前年度を大きく上回り、最終的に675部となりました。制作や販売してくれた各施設や書店、店舗の販売協力や購入してくださった皆さんのおかげです。本当にありがとうございました!

 

高知県内7施設の障がい者支援施設の皆さんが制作

「CALENDAR Calendar 2024」は、高知県内の8つ施設の皆さんが制作したカレンダー。一緒に作って一緒に販売しようという取り組みです。

参加施設は

・やまびこ倶楽部(土佐町)
・りんどう(本山町)
・ファースト(大豊町)
・白ゆり(香美市)
・高知県立山田特別支援学校(香美市)
・サポートぴあ(高知市)
・竹ぼうきの会(梼原町)
・四万十工房,ごり工房(四万十市)です。

の皆さん。

CALENDAR Calendar 2024 P3

販売手数料と分配金

カレンダー販売価格1,600円のうち200円は分配金(①)となっています。

675部分の分配金は、

○200円×675部=135,000円

この「135,000円」は参加してくれた施設(相談の上、高知県立山田特別支援学校とやまびこ倶楽部は除く)で割り、「22,500円」が各施設に支払われました。

また、各施設は制作だけではなく販売も担当し、一部販売するごとに、販売手数料としてその施設にカレンダー販売価格の10%が支払われる仕組みです。

 

五方よし

制作4年目にして初めてのフルカラー印刷。参加してくれた施設の皆さんや販売先の方たち、お客さまたちから、「カラフルでいいですね!」という声をたくさんいただきました。

制作した原稿は元々カラフルなので、それを生かしたかたちです。「今日はどんな数字かな?って、毎日楽しみです」とか、「見ていて楽しくなりますね」など、うれしい感想がいくつも届いて嬉しい限りです。

書店や店舗の担当者の方が「リピーターさんが確実に増えてます」とか「“あのカレンダーありますか?”と足を運んでくれるお客様もいますよ」など教えてくれました。本当にありがたいです。

カレンダー制作が終わったそばから、参加してくれた施設の皆さんが「また来年もやりましょう!」と言ってくださっています。施設の皆さんも楽しみに参加してくれていることがとても嬉しいです。

運営していく上で、「三方よし(作り手よし、売り手よし、買い手よし)」が実現する形を作ることが重要だと考えています。さらに「世間よし」「未来よし」の二方も加え、「五方よし」が理想です。

障がいのある人がやりがいと喜びを持って働き、正当な工賃を得ること。嘘がなく真っ当であること。作り手、売り手が自分の仕事の意味を自覚でき、やりがいを持てること。仕事に対する正当な賃金を手にできること。買い手が買う意味を見出せる商品を作ること。継続性のある事業であること。五方すべてが喜ぶような形がさらに実現できるよう、取り組んでいきたいと思います。

 

 

お支払いについて

先日、カレンダー制作に参加してくれた施設に、675部分の分配金と各施設が販売した部数分の販売手数料をお支払いしました。

文字や数字を描いてくれた「ファースト(大豊町)」「りんどう(本山町)」「サポートぴあ(高知市)」「障害者支援施設白ゆり(香美市)」「竹ぼうきの会(梼原町)」「四万十工房,ごり工房(四万十市)」(相談の上、高知県立山田特別支援学校と土佐町社協は除く)へ、以下のような形でお支払いをしました。

 

・カレンダー販売数 675部
売上金額:¥1,080,000-

【分配金①について】

¥22,500-を各施設にお支払いしました。(高知県立山田特別支援学校とやまびこ倶楽部は除く)

¥200(分配金)×675部=¥135,000-
¥135,000-÷6施設=¥22,500-

 

【販売手数料②について】

施設が販売したカレンダーは、合計316部。

「販売部数×¥160」を各施設にお支払いしました。(高知県立山田特別支援学校とやまびこ倶楽部は除く)

 

*①②とは別に、原稿料として¥10,000-を各施設にお支払いしています。(高知県立山田特別支援学校は除く)

 

【③について】

経費【印刷費・原稿料・材料費・送料・クラウドファンディング手数料・販売手数料・分配金(①)・手数料(②)】を除き、残った金額は、約¥500,000-→来年度の経費に使用します

 

 

購入してくださった皆さん、販売をしてくださった店舗の皆さん、購入してくれた皆さん、本当にありがとうございました!

毎日目にするカレンダー。今日はどんな日かな?と楽しみにしていただけたら、とても嬉しいです。

また来年のカレンダーもどうぞお楽しみに!

 

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4001プロジェクト

中山一利・そら・美月・シド・ネロ (田井)

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左から 中山一利・シド・そら・美月・ネロ

 

田井に住む中山一利さん(カズさん)は、グラフィックデザインの会社「ナカヤマデザイン」を営まれています。

町の中で見るポスターやデザイン、お店のロゴなどは、カズさんの手がけたものも少なくありません。

お母さんの美月さんも、娘さんのそらちゃんも美術・クリエイティブ畑。

美月さんはとさちょうものがたりで連載中の「95年間のキヨ婆さんの思い出」で絵を担当していただいています。

そらちゃんは高校で写真部所属だそうです。

写真の右手に見える「ナカヤマデザイン」の色鮮やかな青いのれんが目印です。

 

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