こんにちは、ゆかりです。
今回は、私が普段携わっている仕事についてレポートしてみたいと思う。シルクスクリーンの仕事だ。
今まで私は油性インクでしかこの作業をしたことがなかったのだが、この度、初めて「水性インク」にチャレンジすることとなった。とは言っても、今回は注文の都合上、私は刷る役目ではなく雑務担当である。
山口県岩国市にある「鉄板空間堂」さんの20周年記念の注文で、オリジナルの手ぬぐいに印刷するのだ。

今回スキージを使って版を刷るのは、ベテランの職人さんだ。「この人に任せれば間違いはない」というプロフェッショナルなのだが、そんなプロにとっても水性インクは手強い相手なのだという。油性に比べて摩擦が少ないため、手に伝わる感触が全く違うらしい。
水性インクは自然乾燥で乾いてくれる。しかし、インクが着きたての手ぬぐいがひらめくと、インクが他のところに着きそうになる。かなり神経を使う作業だった。
この作業の繰り返しに、作業開始から1時間ほどしか経っていないにもかかわらず、「もうお昼ぐらいじゃない?」なんて石川さんが言い出す始末。激しく同意だ。あまりの集中力に、時間の感覚がすっかり狂ってしまうのだ。
とうとう途中で私たちは根をあげ、私は糖分を補給するためのチョコレートを買いに、近くのスーパーへお遣いに走った。
そんな艱難辛苦(?)を乗り越え、乾燥が済んだ手ぬぐいは、直後よりも少し色が明るくなり、とても綺麗な紺色に発色していた。

私は、この地味だけれど愛おしい仕事が結構気に入っている。
版の位置とTシャツをぴったり合わせるよう台に着せたり(今回は手ぬぐいだが)、インクを無駄なく効率的に使うためのちょっとした裏技があったり……シルクスクリーンの世界は、知れば知るほど奥が深い。
これからも私たちは、この小さな事務所から、誰かを喜ばせる作品を送り出していく。こんなにも誇らしい仕事が他にあるだろうか。
誰かの笑顔を思い浮かべながら取り組む、次の仕事が今から楽しみでならない。





